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スカアトを持ち上げたわたくしの
内股を流れおちる、それは
ルビイのやうに光り輝いておりまして
わたくしの声を
ただの吐息としてしまいます
生まれでる前に
終はりを迎えたいのちが
恍 ....
空に浮かぶ
小さな、輝きたちを
指先でつまんでは
ごくりと飲み下す
たくさんの色で
彩られた私は
いつか、同じように
あの空に浮かぶこと
夢、見ている
**
....
指先だけで、そっと
窓を開いてみる
隔てていた向こう側には
空の海があり
紙飛行機を飛ばす
誰宛てとかではなく
紙飛行機を飛ばす
そこに、意味なんてない
ここは海だろ ....
ステンドグラスが光る
クラシカルな部屋で
私は無言のまま
珈琲を含み
ケーキを頬張っている
鏡張りの壁に
もたれ掛かる身体は
きっと、もうすぐ
溶けてしまうのだろう
....
まだ、淡い光の粒が
生温い風に乗って
私の目の前を
きらきらと通り過ぎた
限り無く空に近い
窓辺から首を出して
その、行く手を追い掛けても
追い付ける筈は
なく
....
たぐりよせてみれば
それは
余りにも細く、また
強い一筋
(深い闇の中から)
まさにすがるようにして
誰もがその一筋を
必死に、必死に
自らの手中に
収めようとする
....
朝焼けに 彩り添える 歌でさえ 笑顔の先に 思い出せると
翳した手 傷は癒えぬと 繰り返し 欠乏の果て 声は枯れゆく
さざ波の 白々しくも 酸い音を 瀬に背に受けて 空 ....
含んで、しまえば
丸くなるよ
抱き締めれば
角は、
取れて行く
そうやって地球は
丸く、なったよ
そうして世界は
愛を、見つけたよ