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肋骨の奥
さざめく{ルビ内海=うちうみ}
水面には
破砕された斜陽が撒かれていて
大都会みたい、
いつか つながっているという証明すらあった
いらない町みたいだね、
と つぶやくにも莫大 ....
朝蜘蛛を野放しにして数日
白い壁に
夜を引きずり出そうと
穴は這う
エアコンの吹き出し口を好む
わたしの目がかわく

土壁に
みつけた、と呟いた午後には
あなた つぶされてしまった
 ....
 小蠅を優しくつぶした
 初めての五十匹目です
 ひとさしゆびの先端で
 薄い壁の向こうがわの
 恋人も眠り続けたまま

サンダルの隙間に砂が
ちくっとしたことを思い出す
切腹よりも
 ....
明け方
碇は頼りなく
右奥の石臼が
歯軋りのように現実を粉砕する
わたしは急須の中で
丁寧に開かれているようにみえて
何層もただれていて
歯をくいしばって

  《七歳のF》
   ....
繋がって
また
諦めた
歯がゆさで
ワンマン電車が走っていく

わたしの
肯定を知りたい

たくさんの競争心を
おぼえたふりをしていたらしい
甘やかされている時間にはふと
だれ ....
無意味と独創
のあいだに立っている

冬の小鳥の
さえずりを演繹したら
おだやかなわたしがいた

ひとりで
ひとりの救いを確立するための
戦いがはじまる

寒くなる
寒くなれば ....
持て余した
生命力を
持て余す熱が社会を築く
その隅
引っ掛かってしまった
この髪が
縛りつける
遠心力の両足
掻き回す、両腕が
振り回して
そうして
ここに残った言葉なら信じて ....
乱太郎さんの伊月りささんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
揺曳- 伊月りさ自由詩1111-11-13
あさぐも- 伊月りさ自由詩611-9-24
静粛- 伊月りさ自由詩211-9-2
浮音- 伊月りさ自由詩711-9-1
黒潮鉄道- 伊月りさ自由詩35*09-3-9
冬眠- 伊月りさ自由詩4*08-12-27
繁茂- 伊月りさ自由詩2*08-10-2

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