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鮮やかな緑の波を揺るがして
強い風が吹き抜けて行く

その風にあおられるように
忘れていた何かが目覚めようとしている

あなたと出会ったのはこんな緑の季節でした
お互いに愛し合いながら傷 ....
はらはらと降り注ぐ花びらの中
おさげ髪をなびかせて
少女は桜並木を駆けて行く

誰に会うために急いでいるのか
息を弾ませながら
少女は桜並木を駆けて行く

君のその澄んだ瞳の奥に
誰 ....
芳しい薔薇をあなたにあげると
差しのべられた手をつかんだのがそもそもの間違い

やがて薔薇は枯れてしまい
私がつかんだものは幻だと知らされる
私が愛したあなたはもうどこにもいない

恋は ....
粉雪のリフレイン
埋め尽くす真っ白な想いは
あなたに会いたくて会えなくて募って行く

悲しみのリフレイン
降りしきる雪の華の中
私はひとりきり淋しさを{ルビ弄=もてあそ}ぶ

あなたに ....
シクラメン曇りガラスの向こうから微笑み返す師走の窓辺

気づいてよヤドリギの下に立つ私キスして欲しいなんて言えない

雪の降る聖なる夜に祝福をポインセチアの火よ燃え続けて

凛とした清楚な ....
月の舟に乗って
子供たちは夜を往く

魔法の絨毯
空飛ぶ木馬

月明かりに照らされて
夢を喰らい
子供たちは夜を往く

月の舟に揺られて
夜はそっと更けて行く

月の舟に乗っ ....
かき鳴らすギター
踊る君のつま先
私はただ恋の歌を高らかに歌い
きらめく君の瞳だけみつめていた

枯葉の舞い散る
落ち葉のステージの上で
娘たちは恋のステップを踏む

君の黒髪が揺れ ....
コスモスの揺れる想いを風に乗せあなたに届け乙女の真心

窓辺からやさしく香る金木犀秋の気配をそっと運んで

泣かないで悲しんでいる君が好きやさしくできない竜胆の恋

彼岸花燃えろよ燃えろ地 ....
夕暮れの淋しさひとつ風に乗せ
揺れるススキを追いかけて
ひとりで道を歩いてた
さよならさよならまた明日
ひとりぼっちもたまにはいいさ

夕暮れのせつなさひとつ風に乗せ
暮れなずむ空を見上 ....
気持ちのいい風に吹かれて
汽車は南を目指して行く
広がる青い穂波に心はときめいて
懐かしい君の声が僕を呼んでいるような気がするよ

君と作ったあの秘密基地はまだ残っているかな
蝉時雨の中駆 ....
輝きを追いかけ続け立ちすくむ向日葵は今も恋をしている

雨上がり雫きらめく紫陽花の空の彼方に七色の虹

睡蓮は神話の国の夢を見るまどろみながらたゆたう水辺

満月の月の光に誘われて待宵草の ....
光はあふれる
白亜の{ルビ建物=ビルディング}の上に
海鳥の白い翼に
青くうねる海原に
光はあふれる

光は波打つ
どこまでも続く青い穂波に
涼やかに流れる川面に
青い空と風の中に
 ....
{引用=薔薇よ薔薇
私の体を養分に美しい花を咲かせておくれ}

あの人は行ってしまった
私の手の届かないところへ

ひとり取り残された私は希望さえ失くしてしまった
絶望という名の牢獄に囚 ....
チューリップに親指姫が眠ってる起こさないでね春はいじわる

さくらさくらいつか鬼になる日まで散りしきる花に打たれていよう

悲しみはヒヤシンスの深い青君との別れを涙に染める

うっすらと白 ....
春はたまごの眠り
たまごの中でまどろみながら
イースターエッグの夢を見ている

{ルビ復活祭=イースター}の朝が来たら
ウサギが隠したたまごを
子どもたちが探しに行くよ

春になったら ....
青い空を白い雲が流れて行く
さらさらと水の流れる音がする

地上から隔絶された空の楽園
ここには僕以外誰もいない
静寂と孤独だけが僕の友達

ささやかに続く平穏な日々に満足していた
あ ....
   Ⅰ

ちらちらと粉雪が舞うなか
高らかにラッパの音が鳴り響く
あれは祝福の合図か
それとも最後の審判への警告か

澄んだ空に鳴り響く清らかな音に
私は身も心も洗われて行くような気 ....
私の街には雪は積もらない
降ってもすぐに溶けて消えてしまうの
私の願いはたったひとつ
一度でいいから一面の雪景色を見てみたい

朝起きて窓を開けたら
世界は白一色に覆われているの
隣の屋 ....
二人して並んで座る公園のベンチに印す秋の秘め事

お手紙にほのかに香るスミレの{ルビ香=か}可愛い人とからかっちゃ嫌

セーラーの襟にはらりと舞い落ちた紅の使者秋を運んで

お揃いのリボン ....
友達と遊んで別れてひとりきり
空はとっぷりと日が暮れて
すっかり遅くなった帰り道

お家に帰りたくないよう
きっとお{ルビ継母=かあ}さんに叱られる
きっとお{ルビ継母=かあ}さんは怒って ....
夕暮れには不思議な魔力があって
どういうわけかふいに門が開かれて
僕の王国に淋しい旅人を連れて来るんだ

旅人はしばらくは荘厳な夕日に見惚れているが
我に返ると皆決まって故郷に帰りたがる
 ....
夏の風が呼んでいる
遙かなる草原の向こうで
草原の緑のさざめきは
どこへ導こうとしているのか

誘われるままに
草原をずんずん進んで行くと
やがて目も覚めるような黄金郷
神殿に祈りを捧 ....
青い波間に漂う
コバルト・ブルーのきらめき
画用紙に彩られた海は今でも
烈日を待ち焦がれている

*

雨の日は部屋の中でひとりきり
孤独を思う存分楽しもう
外国の歌手が歌う
レコ ....
窓辺に頬杖ついてひとりぼっちの夜に
どこからか漂う甘い誘惑
私の胸はざわめいて夜を彷徨い始める
忘れていたせつない愛が今宵蘇る

白い花に抱かれながら
失くした愛を嘆き続けるわ
あんなに ....
僕の頭の上では
さやさやと木々のささやく声
風はやさしく髪を撫でて行き
時折聞こえる鳥のさえずりに
僕の夢は{ルビ現=うつつ}をさまよう

僕はいつもここで夢を見ている
心地良い木の肌の ....
呼んでいるのは誰?
ロマンスの予感に震えては
言葉にできない思いに
微妙に心は揺れ続けている

*

よーいどん!
ロケットみたいに飛び出そう
幸運は思いがけずやって来る
ビリケン ....
乾いた大地に
夏の厳しい日差し
しおれてしまった花に
水をひとしずく下さい

*

空っぽになった部屋で
なくした希望を探す
仕方がないと言いながら
耳障りなため息を吐く

* ....
僕はまだひとりぼっちを探してる夕暮れ帰る道の途中で

一番星ジャングルジムのてっぺんで見上げた空はなんて大きい

懐かしいあの日のメロディくちずさむ二人の影が夕日に揺れて

黄昏はいつでも ....
{引用=ひとりでは淋しすぎていられない
震えて眠る私はうさぎ}

抱いて欲しいって言えたらいいのに
もわもわの毛皮をまとっていても
寒くて寒くて震えてる


{引用=耳を立て周りの音を ....
重い荷物を背負って
物憂い坂を上る
一番好きな歌を
でたらめに歌いながら

*

押入れの中には
持て余した夢の残骸
潔く捨ててしまえ
できそこないのガラクタなんか

*

 ....
乱太郎さんの未有花さんおすすめリスト(159)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ざわめく- 未有花自由詩12*13-5-2
少女は桜並木を- 未有花自由詩15*13-4-3
幻影(まぼろし)- 未有花自由詩7*13-3-2
粉雪のリフレイン- 未有花自由詩10*13-2-4
Flowers_〜冬〜- 未有花短歌10*13-1-7
月の舟に乗って- 未有花自由詩12*12-12-3
秋の恋人- 未有花自由詩12*12-11-5
Flowers_〜秋〜- 未有花短歌12*12-10-2
夕暮れの淋しさひとつ風に乗せ- 未有花自由詩18*12-9-3
僕の夏休み- 未有花自由詩15*12-8-2
Flowers_〜夏〜- 未有花短歌14*12-7-3
- 未有花自由詩23*12-6-4
いばら姫- 未有花自由詩13*12-5-7
Flowers_〜春〜- 未有花短歌13*12-4-2
春はたまごの眠り- 未有花自由詩18+*12-3-2
空中庭園- 未有花自由詩17*12-2-3
天使- 未有花自由詩19*12-1-5
スノードームに願いを- 未有花自由詩13*11-12-5
秋の秘め事- 未有花短歌9*11-11-2
彼岸花- 未有花自由詩20*11-10-3
夕暮れ王国- 未有花自由詩23*11-9-2
草原- 未有花自由詩12*11-8-3
憧れ- 未有花自由詩17*11-7-8
ナイトジャスミン- 未有花自由詩10*11-6-7
緑の夢- 未有花自由詩11*11-5-6
喜び- 未有花自由詩9*11-4-5
悲しみ- 未有花自由詩23*11-3-3
黄昏遊戯Ⅲ- 未有花短歌9*11-2-3
私はうさぎ- 未有花自由詩12*11-1-5
思い出- 未有花自由詩14*10-12-7

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