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朝露が滴る蜘蛛の巣に
不思議な世界が見えたような気がして
顔を覗かせると君が居た気がした
「会いたい」と声を出すと
美しい蜘蛛の巣が僕の声を
一文字一文字絡め捕り
現実の世界に言葉 ....
真っ白な顔に
赤い唇
派手な衣装を身に纏い
彼は誰かに楽しんで欲しかった
彼は誰かに笑って欲しかった
彼はあの子の笑顔が見たかった
でもピエロは少しずつ
透明に
誰にも ....
1月31日
今から20年前に
母は泣きながら私を産みました
3600gの大きな私は
母を苦しめたそうです
父が家に帰った瞬間に
私は生まれたので
父は立ち会えなかったそう ....
空に浮かべるは白い息
冬の寒さは私の
感覚を
動きを
感情を
麻痺させる
降り続ける雪はあなたへの
道を
心を
塞いでしまう
降り続ける雪は ....
今日も誰かが僕を見た
「キレイだね」と心ない言葉を吐いて
誰かは街へと消えていく
僕はキレイじゃない
生きているだけだ
汚い空気を吸って
キレイな空気を吐いていく
僕は今 ....
いつからだろうか
どんなに感動する作品を
読んでも
見ても
体験しても
「涙」を流さない
流せない
もう
あれ以上の悲しみなどないから?
あれ以上の苦しみなど ....
誰かと楽しむことを忘れ
誰かと感動することを忘れ
誰かに嫌われることを恐れた
僕は誰にも僕を見せず
誰かを見せていた
人は世界に一つしかないモノを笑い
人は世界に溢れている ....