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彼女から発せられる
ことば、旋律は
街中を彷徨う

歌声は力強く魂を揺さぶる
六〇年代ニューヨーク
カフェで行われた
ビート世代の詩の朗読会
擦り減った石畳の路地裏にあるガスライトカフ ....
昨日さがし

今朝、起き抜けに
自分は右左が分からず
(ほんとに)
今朝、目覚めたとき
自分は表裏が分からず

自分の仕事が何なのか
すっかり惚けてしまって

濁った頭の中を
 ....
冬の凍てつく青空に
大きな大きな梯子掛け
雲一つ無い寂しい青空に
大きな大きな梯子を掛けて

与太郎 騒ぐは 梯子の終わり
とおく空には届かない。
梯子のてっぺん 高いとこ
それでも真 ....
地中深くに根差した
大きな球根のような欲望と
その真上の中空に漂う
ふわふわふわふわした
空中クラゲのような希望
地上に生えた剥き出しの古木の幹に
粘菌のようにへばり付いた渇望が
すべて ....
先の見えないトンネルを抜けると
そこは渓谷に面した崖で
数十段の階段が川辺まで
雨で光り流れ危険な美しさを見せていた。
階段の先には
溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがんWelded tuff ....
伊弉諾(イザナギ)の鼻から生まれた素戔嗚尊(スサノオ)は
母と逢ったことも無く
それでも母恋しさに泣きわめく

八拳須心前
(やつかひげむなさき)にいたるまでなき
いさちき青山は枯山なす。 ....
武蔵野を行く快速電車
僕の正面のシートに
座る柔らかな君
君が頬ばる、クリームパンの
甘い香りに誘われて
僕の視線は君の口元に
紅をひいた唇に囲まれ
齧られ押し出され
唇の横にへばり付 ....
窓から差し込む陽光に
そっと手を翳す
翳した指の透き間から
幾筋もの光が
和音となって響き渡る
部屋中に響き渡る

そのハーモニーは
希望に満ちた朝の光
その中に両腕を突き上げ
仲 ....
箸に陰部(ほと)を貫かれ
哀れそのまま亡くなった
倭迹迹日百襲姫尊命※
(やまとととひももそひめのみこと)

三輪山大物主神の妻
大和の護神は
出雲の神
大国主の和魂(にぎたま)で
 ....
薄暗い博物館の
階段下脇に
上半身だけ
腕組した文覚像
見開かれた眼

何思うか苦悩と孤独
愛するものを過失で殺害
無念無残悲惨
結ばれない愛の曼陀羅模様

遠めで見ればほんの一 ....
若松城を後にし
飯森山を迂回して
白虎隊古戦場跡を右手に
猪苗代湖畔に至る

湖畔北側の翁島手前の高台に
天鏡閣が現れる。
李白の句「明湖落天鏡」から
天鏡閣

天鏡閣脇 雑木 ....
 
弾けもしないキーボードに指を添え
弾けもしないはずなのにコードを押さえ
弾きもしないはずなのにコードを鳴らす

知りもしない唄を思い浮かべ
知りもしないはずなのに唄を口ずさみ
知りも ....
初めて入れられた留置場の雑居房の 小さな窓から街の灯りがこぼれ落ちる夕暮れ、俺は隣にじっと座っていた随分と顔をくしゃくしゃにして話す爺と暇な時間を潰すために話を始めた。「光り輝く神が此処に居たって、ニ .... 崖の上を覆う
赤い紅葉の
庇の下に
渓谷の底
竜が滑る。

鱗状の水飛沫(みずしぶき)
突然竜頭が
川底からなお落ち込む

崖の上には
紅葉楓の緞帳が
視線の上を覆っている
 ....
疲れた眼を開けると

目の前の街路にわさわさと
夥しい数の奴凧が
尻尾を引き摺ったまま
蠢いている。

大きいのやら小さいの
赤いのやら黒いのや
斑模様やら縞模様の
真丸のやら楕円 ....
大きな夕陽の中に
君の背中が逆光に
振り向かない君に
僕は問いかける

人生はこんなものなのか
CTでスキャンすれば
楽しい時もあった
輝かしい時もあった
苦しい時もあった
惨めな ....
滝の駐車場前ひょこひょこと

破れ傘にジャージ姿 

相模のかっぱが、現れる

器用に操る軽自動車から

爺が降りるが 相模のかっぱ

先の見えないトンネルを

越えると足下に ....
辺境を目指して隊商は
何も遮蔽物の無い太陽の炎の先を歩く
必要以上に熱い砂の上を
ただひたすら駱駝とともに
テクテクのテクテクのてくてく
歩いて歩いて歩いて歩いた

目的地はバスラ
ロ ....
 何となく最近書く気がしないので、改めてに最近詩について考えていることをアトランダムに書いてみます。

飯島耕一の詩集「バルセロナ」を読んで

題材は身辺の見聞、私的個人的な記憶→語法も日常的 ....
お茶の水橋から聖橋
まぁるい大きな輪っかが見える。
下半分は揺らめいて
昼間に鎮座する月のよう

にび色の神田川は足がすくむほど
高い地点からしか眺められな

その水面をじっと見つめ ....
部屋にぽつんと一人
歩き始めるための外出をするには
外の空気は不当に暑い。

アスファルトの上で血液が沸騰する
サニーサイドアップをアスファルトで、
だが、外出のための条件は整った。

 ....
 
お茶の水橋を医科歯科大学の方向に渡る と
すぐ聖橋の下を潜って秋葉に抜ける道へと右折する。
途中、神田明神から降りてくる坂の方向に左折し、
秋葉の方向へ右折する 
と いつもの明神下の路 ....
開け放たれた窓からは
初夏の高台から望む
雨上がりの小さな街が一望出来る。

マッチ箱のような小さな家には
色とりどりの屋根が
張り絵のように
斜面にへばり付いている。

空は真っ青 ....
風が駅前の野原に吹いている。
野原に生えた野草の葉は
優しくうなずきながら
隣の葉にお辞儀をしている。

風が駅前に優しさを運び
優しさで満ちあふれた
空き地の前に僕は独り佇む

風 ....
しもた屋の二階の窓から眺める世間は
霧雨にすべてが濡れている。
少し前囁かれた

 ちょっと起きておくれよ

という女の声に 後ろ髪引かれ
そのまま昼まで 居付いたが
この雨で世間に戻 ....
昔々(むかしむか〜し)は無関心
徐々徐々にに親しくなって
今は友と呼べる奴

昔々いつも傍らに蹲(うずくま)り
たまには気になるときがあるが
それはいつでも憂鬱さとともに

昔々は青と ....
道の歪みのそこここに
溜まって出来る水たまり
昔の雨にはつきもので
道行く人の迷惑で

車が通れば泥をはね
人が踏めば靴汚し
道の歪みの性格を
そのまま見せる水たまり

そのうち道 ....
忘れられた小さな空がある。

初夏の風を受けて
駅に続くなだらかな坂道を
歩く途中にある
金網のフェンス越しに

名も知らない花の群生
赤紫の小さな花を
背の高い茎にたくさんつけなが ....
駅前に丈高く伸びた
雑草の海
風にそよぐ波の向こうに
マンションが一棟
真新しいコンクリートの
白っぽい剥き出しのグレー
に風がそよぐ

ポークパイハットを被ったような雲の
ぽっかり ....
新緑の季節
五月の朝の陽光を浴びた
ニコライ堂 緑青に覆われたドーム屋根

明るい陽光に
くっきりとした陰影を残した
コンドルの遺産は
一二〇年経った今日も
聖橋から靖国通りに向かう坂 ....
吉岡ペペロさんの……とある蛙さんおすすめリスト(232)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ガスライト- ……とあ ...自由詩8*11-1-17
二日酔い- ……とあ ...自由詩10*11-1-13
与太郎の空- ……とあ ...自由詩10*11-1-10
フクロ鼠- ……とあ ...自由詩16+*11-1-4
飛沫- ……とあ ...自由詩7*11-1-1
スサノオ- ……とあ ...自由詩10*10-12-30
クリームパン- ……とあ ...自由詩7*10-12-26
コード2- ……とあ ...自由詩610-12-8
日本昔話- ……とあ ...自由詩5*10-12-3
禄山- ……とあ ...自由詩8*10-12-1
猪苗代湖畔- ……とあ ...自由詩9*10-11-17
コード_1- ……とあ ...自由詩9*10-11-15
雑居房の英雄- ……とあ ...散文(批評 ...4+*10-11-12
竜化の滝ー塩原渓谷- ……とあ ...自由詩8*10-11-7
襤褸凧- ……とあ ...自由詩8*10-10-26
浜辺に腰掛けて夕陽を見ている- ……とあ ...自由詩12*10-10-18
さがみの河童- ……とあ ...自由詩8*10-10-12
隊商1ー躊躇- ……とあ ...自由詩7*10-10-2
暑い中、最近詩について思ったことなど- ……とあ ...散文(批評 ...6*10-8-16
お茶の水橋から- ……とあ ...自由詩15*10-8-11
酷暑- ……とあ ...自由詩13*10-8-7
いつもの酒- ……とあ ...散文(批評 ...6+*10-7-13
この街- ……とあ ...自由詩12+*10-7-10
駅前再開発2- ……とあ ...自由詩12+*10-7-8
囁き(ささやき)- ……とあ ...自由詩9*10-7-1
おつきあい- ……とあ ...自由詩9*10-6-27
水たまり2- ……とあ ...自由詩14*10-6-15
小さな空- ……とあ ...自由詩20+*10-6-11
駅前再開発- ……とあ ...自由詩6*10-6-7
ニコライ堂_ー五月の朝ー- ……とあ ...自由詩14+*10-5-22

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