すべてのおすすめ
雪の降る街の景色を
音だけで感じている
悴んだ手が赤くなり
サクサクという音が
足元から立ち上って
靴底から垂直に体の
芯を冷気が掴んでは
私の細い心臓を震え
あがらせているの ....
ようするに孤独をかこつているだけなのかな、と
画面に向かって彼は思っていた
こんなにも沢山人がいるのに
隔絶されたように感じるとは
それから時間を使うのがとても下手になって
これをしよう ....
揮発性の高いエチカ
不文律が陽を遮ると
最後には人柄で勝負
僕がもっとも不得意とすることじゃないか
曇りガラス越しにカラス
硬い羽を打ちつけて
絶望する暇があれば希望せよという
僕の ....
Distance to nowhere
瞬いて ちらついて 未来垣間見る
爪先立ち 背伸び それでも前向き
She is calling from here now
風にとかれて過去はばら ....
はなさきみだれてのにはるのかぜ
ふるふるとそよぐこのはのかなでるおと
こころふるえてみずうみのうえてをやすめ
きんいろとぎんいろとそしてほんのすこしきいろも
星が流れるたびに涙光り
路面 ....
センセイも昔はガクセイだったから
センセイのセンセイがいる
センセイは今もガクセイだから
センセイのセンセイがいる
センセイは他のセンセイに
アドバイスをもらったりするので
センセ ....
{引用=
(She was once here. So was I.)
}
あなたがすきなのに
あなたがいなくなって
あたしはくうはくのなかで
あなたの残像を追う
あなたはせんさ ....
恋人はまぶしい午後の光に
パウダースノーとなって朽ちた
彼女を運んで行った同じ風が
僕の窓際にサルビアの香りを連れてきた
季節がめぐって僕は知らない場所に行き着いて
生活はいつの間にか地 ....
過去未来形でわだかまっていく
後悔の連鎖反応は
僕の肩越しに風が
運んできたものだった
まなざしは魔法を持っているので
今は瞳を閉じ何も目にすることなく
嵐をやり過ごすようにそっと
....
この肉体が僕の名で呼ばれている不思議
思うが侭に動かし
あるいは歌い
横たえ
歯の並びにさえ
造化の神の丹念な
作業のあとを見ることが出来るのだから
この精密さには祝福が与えられて ....
疲れてしまった
身体をあたためて
きずつけられた
プライドを修復する
神様はいるのかいないのか
どちらにしても僕たちに
都合よく現れるスーパーヒーローではない
だからといって感謝は忘 ....
道の果てで懐かしい人にであう
最後にお会いしたのは
いつだったかしらね
おひさしぶりと 言い合って
最後の日から随分たち
身体を持たないことに慣れ
ずっと薄く微笑をしながら
ああ こ ....
結晶する 耳元を過ぎる速い風
二人から 切り離されていく運命
共有した 時間が遠ざかっていくと
無理して 笑っていたのかと疑心暗鬼
光のさす場所を突き止めて
香りの漂う源を追い求めて
....
季節は甘いにおいをさせて
生きた痕跡を残していく
死は果実の着地とともに
再生の希望を託す
もし声が種子のように
どこかで芽を出すのならば
それは共振する
土壌の中がいい
次第 ....
街路樹に寄り添って
まばたきを我慢すると
色々なことが見えてくる
見えていたのに見なかったもの
園芸店の軒先で
ペチュニアがビニールの容器に
無造作に投げ込まれて
冬の曇天を眺めてい ....
好きな花束ねて 花束作ろう
好きな花束ねて あの子に贈ろう
迷いの白と気負いの赤を
一緒に束ねて あの子に贈ろう
波に打たれて もう涙も流せぬ
そんな人の 心を暖める花束
大切な誰かに ....
無辺際の空
金属が滑空する
滑らかな肌は
雲の白さに嫉妬する
見るものすべて
聞くものすべて
触れられぬあなたの
裸体を想起させる
悲しいことなど
嬉しいことなど
すべて綯 ....
肺病病みの男と
肺病病みの女が
みすぼらしい格好で
冬の道の真ん中にいる
男は希望に絶望し
女は絶望に希望し
ふたりはディーゼルエンジンの
煤で汚れた街路樹の陰に入る
何もほし ....
疾駆する 髪を風になびかせて
星の無い夜 月の無い夜道を
呼吸する音が 耳元でうるさい
冷たい空気と体温の熱さ
帰らねばならぬ 刻限までに
守らねばならぬ 交わした約束を
目にものを ....
ペンネームとか筆名とか、自分の詩に自信があるならばそれで良いし、名前で詩の価値が変わるわけでもない、と思うのだけれど実際は自信もないし、詩の印象が変わる気がして、やっぱり筆名を使うことにした。匿名性 ....
轟くフリギア旋法
石作りの建物の中で
ひんやりと木っ端微塵
ガラスみたいに割れていく
流星のような簪
左手に乳房の重さを
右手にシューベルトの歌曲を
地上に平安と退屈を
空は晴 ....
ライオンが海辺で吼える
電解質として孤独は宙を舞い
蛍たちがその行き先を示している
この獰猛な植物世界
心ばかりが跳ねるので
四分の五拍子にした
凍りついた月を見て
ライオンが海辺で ....
下層にあるもの
サブストラータム
複数形は
サブストラータ
地面を引き剥がして
心の内面にいたる
荒らされた地表に
どこまでも黒い水
にごる声
滞る言葉
翳る星の上で
....
火の星が地球に災いをもたらすと
最初に口にした男の軽薄
蟻の長い行進を眺めて
奴隷制度に思い至る男の明察
エレベータをおりてエントランスホールを抜けると
都市計画に完全に準拠した景観が広 ....
今年最後の海を
あなたと見られたらよかったのに
秋が死んでいく
波音にはさまれて一秒ごとに
振り返るばかりの悲しい日々を
忘れるのに何年もかかるだろう
人と人が出会いそして別れるという ....
海のビタミン吸い込んで
さざなみに抱かれたいの
君が新しいワンピースを着て
ベランダで僕を見てる
ピアノを海に投げ込んで
遠い世界に歌を贈ろう
今年初めての海を
あなたと見られて良か ....
スノビスムの撃鉄を起こし
シャルル・ド・ゴールに降り立った
着陸までは青空だった
雲の上だから当然だ
愛やその他の悪意を捨てて
身一つで旅に出るならば
そのような悪意から逃れられず
....
タールに浸した翼を
バサバサと音を立てて
羽ばたこうとしている
悲しみはついに水源に至る
さるご婦人から頂いた
ラヴェンダーの香水を
春先に洗面所で誤って
落として割ってしまって
....
クロード・レヴィ・ストロースが死んで
これから年末にかけて新聞や雑誌では
彼の特集が次々と組まれるだろう
僕は彼が生きていたことのほうが驚きだった 百歳
個別の事象より遠く隔てられた視点か ....
脳の半球をヘミスフィアと呼ぶ
地球のミニアチュールであり
おそらく宇宙を丸いと考える
発想の端緒はそこから
階段は上り降りるものであり
僕たちはどちらかへ進む
階段の先にたくさんの扉
....
吉岡ペペロさんの瀬崎 虎彦さんおすすめリスト
(88)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
数え切れぬほどの幸せな家庭が暖かい屋内で晩餐をとっている時間 ...
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-12-17
彼と彼女のこと
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
09-12-16
不徳のいたすところです
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
09-12-13
Calling_これが君の天職だって聞こえてくる
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
09-12-11
_さようならとさようならの隙間
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-12-11
センセイのセンセイ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
8*
09-12-8
クロマティック・ラヴ・アフェア(ガーベラの花束を手に立ち尽く ...
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
7
09-12-6
教室に向かって歩いていく
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-12-5
おやすみなさいという
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
09-12-3
骨の上で逡巡する
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-12-2
もうおしまいにしたいと
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
09-11-30
ああ_ここは春の公園のよう
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
09-11-29
愛されなかったひとのためのソナタ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
09-11-28
_朝のシンフォニィが奏でられる
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
09-11-28
見えていたのに見なかったもの
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-11-26
花束
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4*
09-11-26
Sky_/_Sound
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
7
09-11-24
あたたかい飲み物
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2*
09-11-24
_愚直とは私のためにある言葉だ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
09-11-22
瀬崎虎彦は今日も詩を書いています。
-
瀬崎 虎 ...
散文(批評 ...
6*
09-11-21
こころだけ_まだ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
09-11-20
ライオンが海辺で吼える
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-11-18
植物的獰猛
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-11-16
ギリシア・ローマの時代から
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-11-14
さざなみと戦慄
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-11-13
さざなみと旋律
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
09-11-12
この街を好きにはならないと
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
09-11-8
自由の二等辺三角形
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-11-7
ベテルギウスが流れる(クロード・レヴィ・ストロースに)
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
09-11-7
ATMOSPHERE_AT_THE_MOST_FEARFUL ...
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
09-11-6
1
2
3
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する