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お前は夢を見ているのか。
緑に囲まれた小さな庭の片隅。
日陰に置いた籐椅子に腰かけたお前は優しく眠っていたのだ。
静かな寝息を立てているお前に私は小声で語りかけた。
....
忘れ去られた思い出を戸棚の中から取り出してじっと見つめる。
淡い色に変色したノートや書籍。
どこの国の物か分からない人形。
出し忘れた葉書。時を刻まなくなった時計。
遠い記憶 ....
彷徨い、戸惑い、流れて、漂う、私の内なる魂よ。
疲れ知らずだったあの頃を知る者はもういない。
だからこそゆっくり進めばよいのだ。
人生半ば過ぎにして恥をかくのもいいじゃあないか。
....
西の空に希望を背負った夕日が消えてゆく。
黄昏た公園で私は老人を見た。
ベンチに腰掛け自分の両手を見つめている。
その時初めて私にも皺だらけの掌があることに気が付いた。
深 ....
さて、私の航海はこれで何度目だろう。
未だ明けきらない朝に、港の喧騒は透明だ。
果物かごを抱えた婦人が通り過ぎ、
口髭をたくわえた紳士に足音はない。
静寂なのだ。
この神 ....
遥かに広がる大海原に自分の心を摺り寄せてみた。
波の揺らめきは私の魂の鼓動と相まって、
心地良くもあり、息苦しくもあり。
気がつくと私は泣いていた。
人はみな悲しみをその心の ....
銀色の翼が西の空に消えてゆく。
北鎌倉の西洋館の二階から遠く、由比ガ浜が見える。
手の平ほどの水平線に鳥たちは集い、
冬枯れの歌を歌っている。
坂道を下れば、秋が忘れていった ....
庭の緑に紛れて自己主張する名も知れぬ花々。
鮮やかな色は私の心をわくわくさせる。
天気は良好、テラスで飲むアールグレイもまた楽しい。
部屋の奥からベートーヴェンのピアノソナタが聴こえ ....
清らかな小川の流れに言葉は産まれ消えてゆく。
願いは祈りになりあの山の向こうへ放たれる。
初夏の訪れと共にやってくる想像を
使い古した手帳に書き留める。
白樺の林の中で虫たち ....
霧の漂う高原で朝を迎える
冷えた暖炉に薪をくべる時
私の内側で眠っていた生命の光も
優しく穏やかに目を覚ます。
何かが覚醒するときに感じる小さなエクスタシーは
すでに準備 ....
私を旅へと誘う郷愁が運河沿いの私の星空へ舞い戻ってきた。
存在価値などをぶら下げているそいつは
ひどく私を非難した。
旅に出ろよ、こうもりが私の頭上を飛んでいる。
マイルスの ....
雪 ひとひら 舞い落ちる
静かな 夜に
雪 ひとひら 舞い落ちる
涙にも 似て
雪 さらさらと 風に舞う
冷たい 夜に
雪 さらさらと 風に舞う
血液にも 似て
....
よく晴れた朝のテラスで 鳥達のさえずりを聴く。
少ない睡眠でみる暗い夢が表の世界に放出される。
私は庭に咲く菜の花に囲まれて
今ここに在ること そのことに深く感謝する。
全ては思い過ご ....
深夜、ある着想をその手に掴んだ者はそっと詩を描くだろう。
詩神にその身を委ねる者がきっと在るだろう。
何の為に、などと野暮な事は聞かないでほしい。
心に溢れて仕方のないものを書き留める者こそ詩人 ....
服部 剛さんのヒヤシンスさんおすすめリスト
(14)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
午睡
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ヒヤシン ...
自由詩
10*
18-7-14
見つめる
-
ヒヤシン ...
自由詩
12*
16-12-28
希望
-
ヒヤシン ...
自由詩
4*
16-10-8
黄昏時の老人
-
ヒヤシン ...
自由詩
8*
16-8-10
航海
-
ヒヤシン ...
自由詩
10*
16-3-12
胎動
-
ヒヤシン ...
自由詩
9+*
16-2-2
古都
-
ヒヤシン ...
自由詩
7*
16-1-16
愛する人へ
-
ヒヤシン ...
自由詩
14*
15-10-17
蛍の光
-
ヒヤシン ...
自由詩
14*
15-7-11
小さき絵
-
ヒヤシン ...
自由詩
8*
15-5-16
放蕩息子
-
ヒヤシン ...
自由詩
7*
15-3-22
雪ひとひら
-
ヒヤシン ...
自由詩
16*
15-1-15
純心
-
ヒヤシン ...
自由詩
18*
14-5-15
詩人
-
ヒヤシン ...
自由詩
5*
13-8-12
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