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ヘッドフォンからクラゲが出てきた
きちんと右と左から
透き通るその姿は美しかった
片方が大きくなると
一方が小さくなったり
それぞれ浮いたり沈んだり
その度にひらひらと舞う姿は
まさにハ ....
ほしいもの
それはお金でもなく
名誉なんかでもない
ほんの小さな手だけでいい
温かみのある誰かの手

ありがとうと
軽く振ってくれる手
がんばってと
応援してくれる手
大丈夫だよと ....
坂を上れば風の里
力弱まり留まるも
風から風へ向きを変え
遠い空へと旅に出る

坂を下れば風の道
力の限り流れ出し
風と風とが重ねあい
遠い街へと旅に出る

目には見えない風の里
 ....
曇り空の畑を見ていたら
今まで忘れていた
今まで生きてきた辛い記憶を
なぜだか
思い出していました
鳥は元気よく飛んでいるというのに

薄暗い部屋の中でじっとしていたら
今まで忘れてい ....
農家のおばあさんが
小さな乳母車に載せているのは
自分の畑で育てた花だった

生まれながらにして背が低かった
歳をとり腰も曲がってしまった
それでも車いっぱいに花を積み込んで
今日も花を ....
雨に打たれた紙が
ぼくをじっと見つめていた
何の紙なのかは
わからないけれど
何かを言いたい気持ちが
そこにはあった

雨に打たれた紙を
ぼくはそっと見守った
何のためなのかは
わ ....
時に逆らって
時計を上下逆さにしてみた
秒針の動きは変わらないので
結局
今日の予定が頭の中を過ぎてゆく

時に逆らって
時計を裏返してみた
時を見ることはできないので
結局
次の ....
寂しくなって
歌う場所がなくても
森が舞台になってくれているよ
そっと行ってごらん

悲しくなって
歌詞が思いつかなくても
鳥が平和の歌をさえずっているよ
そっと聴いてごらん

孤 ....

今年という
新しい光が大地を照らす
白い土から黒い土へ
今までの土に
さらに新たな土へと変わる

大地
今年という
新しい風が空へと舞い上がる
平らな丘から深い森へ
今までの ....
いつもの夜と同じだけれど
今夜はどこか違う
いつもの星が違って見える
いつも風音が違って聞こえる

時は新しい年を越えてゆく

時は時の山を登り
その頂から
新しい時を見下ろす
 ....
星を讃えよ
僕はここに生まれる
輝くものを愛しみ
ひるむことなく
ここに生まれたことを
心の種とせよ
星のきらめきを見よ

空を讃えよ
僕はここにいる
目にするものを敬い
たじろ ....
机の引き出しの奥に
わずかばかりの
どこにでもある土の入った袋
これがふるさと

都会のコンクリートの中の
ほんの少しのふるさと
自分が生まれ育った土

袋を開けると
ふるさとの匂 ....
雨はまだ降っている

何があるわけでもないが
窓の外を
ぼんやりと眺めている

雨はまだ降っている
ぼくはまだ眠らない

窓ガラスを打つ雨音が
不思議と体に響いて
ぼくの呼吸と合 ....
そこに花がある
名前は知らない
けれども
その花にしかない色がある
それだけあればそれでいい

そこに鳥がいる
名前は知らない
けれども
その鳥にしかない翼がある
それだけあればそ ....
誰も通らない道端の
枯れ葉が揺れるその場所は
風が自由に向きを変え
空へと戻る交差点

風と風とが巡り会い
互いの全てを確かめて
冷たい空気に温もり添えて

どこからともなく寒いねと ....
落第してゆく大人たちを
進級してゆく子どもたちが
通り過ぎてゆく

落第する大人たちは
進級することは過去にしかないと
思いながら
冷えた体で下を向いて歩いてゆく
丸まった背中が小さく ....
夢の中の街は
思っていたよりもずっと
重化学工業だった

建物はすべて
高度経済成長だった
メインストリートでは
地元の人々が
それぞれに近所話をしながら
いろいろな店へと入っていた ....
風に
どこまでゆくの?
と尋ねたら
 わからないけれど
 吹けるところまで
と返事をして
どこかへ行ってしまいました

雲に
どこまでゆくの?
と尋ねたら
 わからないけれど
 ....
明日と書かれた本が
売られていました
中を開けることができないその本が
不思議と気になって
ふと買いました

明日と書かれた本を
買ってきました
中を開けてみるとその本は
不思議にも ....
雨が止んだので
図書館に行きました
誰が書いたのか
忘れてしまいましたが
旅行記に読み耽っていたことは
覚えています

雨が止んだので
靴屋に行きました
どこの会社の製品なのか
覚 ....
もうすぐ寒くなるというのに
数人がかりで
髪の毛をぽんぽん抜き取って
大きな車に詰め込んで
あっという間に
丸刈りにされてしまった

みずみずしくふさふさだった
髪の毛がなくなって
 ....
遠く聞こえる虫の音は
遥か離れたふるさとを
頭の中の片隅に
思い浮かべる曲となる

遠く聞こえる虫の音は
深い眠りへ{ルビ誘=いざな}うも
頭の中の片隅に
響き続ける曲となる

遠 ....
言葉は心と心を結ぶ橋だから
言葉をたくさん知ることと
言葉を多く使えることは
言葉と心が一つになる
言葉の心は心の言葉
言葉は自分の心と
言葉の心を結ぶ
言葉は結ばれ
言葉の心と
言 ....
今は昔、をとこありけり。
片田舎に住みければ、いとあやしき箱にて文を交じらふ。
箱の中に、あまた集ふ詩歌の会ありて、よき歌には人々
より数を賜る。
思ひ起こして歌をばと箱の中に投げ打つも賜ず、 ....
詩を書くあなたは
言葉に恋をすることは
自由ですが
言葉と交際することは
禁止です

愛していることを
愛していると書いては
いけません

愛している以上に
愛を言葉で綴らなけれ ....
いつもよりも少しだけ
人の話に耳を傾けてみたら
少しだけ
人の温もりを
知るようになりました

いつもよりも少しだけ
花を見つめていたら
少しだけ
永遠というものを
考えるようにな ....
雨が降っていたので
花を買わずに
帰ってきました
色が鮮やかだったことだけ
覚えています

雨が降っていたので
コンビニのお弁当を
食べました
ラップを取るときだけ
なぜかわくわく ....
少年は宿題をやらなかった
先生から言われた居残りは
いつものように嘘泣きすれば
みんなと一緒に帰れることを知っていた

交差点で友達と別れた帰り道
不自然に動くものが
彼を横切る

 ....
昨日の夜
ちゃんと確認すればよかった
空っぽのランドセル
学校に着いてから
気がついた
空っぽのランドセル

歩いている途中でも
軽いとわかっていたけれど
今日は体育の授業が多いから ....
何もできなかった
昨日の自分が悔しくて
今日も努力はしたけれど
結局は昨日と同じまま

何もできなかった
昨日の自分が悲しくて
今日も必死になったけれど
結局は昨日と変わらない

 ....
服部 剛さんのぽえむ君さんおすすめリスト(131)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クラゲ- ぽえむ君自由詩24*07-2-19
とても小さい手だけれど- ぽえむ君自由詩19*07-2-3
風の里- ぽえむ君自由詩9*07-1-28
忘れていた記憶- ぽえむ君自由詩7*07-1-20
花売り- ぽえむ君自由詩14*07-1-18
雨に打たれた紙がぼくを見つめていた- ぽえむ君自由詩11*07-1-17
時に逆らって- ぽえむ君自由詩22*07-1-13
君の心の世界の中に- ぽえむ君自由詩12*07-1-1
新しい一年- ぽえむ君自由詩9*07-1-1
年を越える- ぽえむ君自由詩8*06-12-31
全てを讃えよ- ぽえむ君自由詩15*06-12-17
引き出しの中のふるさと- ぽえむ君自由詩14*06-12-15
雨はまだ降っている- ぽえむ君自由詩13*06-12-14
名前は知らない- ぽえむ君自由詩24*06-12-10
風の交差点- ぽえむ君自由詩17*06-11-20
落第する大人たち- ぽえむ君自由詩14*06-11-19
夢の中の街は- ぽえむ君自由詩14*06-11-12
分かれ道- ぽえむ君自由詩14*06-11-8
明日と書かれた本- ぽえむ君自由詩10*06-11-1
雨が止んだので- ぽえむ君自由詩13*06-10-29
今日は晴れだから- ぽえむ君自由詩9*06-10-21
遠く聞こえる虫の音は- ぽえむ君自由詩9*06-10-17
言葉は心と心を結ぶ橋だから- ぽえむ君自由詩13*06-10-13
古典詩ほうらむ(初段)- ぽえむ君未詩・独白16*06-10-1
詩を書くあなたは- ぽえむ君自由詩17*06-9-29
いつもよりも少しだけ- ぽえむ君自由詩13*06-9-29
雨が降っていたので- ぽえむ君自由詩17*06-9-27
片足の雀- ぽえむ君自由詩7*06-9-23
空っぽのランドセル- ぽえむ君自由詩9*06-9-22
明日を生き抜くための魔法- ぽえむ君自由詩10*06-9-20

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