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僕がのろいだなんて
言ったのはだれ？
僕は力をためている
こうらの中いっぱいに
たぶん君にも
負けないよ
室外機 夏のプロペラ ぶんまわし 飛ぶんだいつか ビルのボルト引き抜いて
修験者じゃない私は
望遠鏡ごしに
視線を投げ入れる
遠い異国の景色のようだ
屋根付き橋と申します
田舎なものであまり人は通りません
でも私の下を魚がよく通ります
おかしなものですね
奴らは風に揺れているんじゃない
あのギザギザの牙を剥き
風を食らっているんだ
やがて奴らの揺れが止まるのは
周りの風を食い尽くしたからだ
風だけでは満足できずに
不用意に摘み取る指を
虎視眈眈と欲して
冬枯れのわたし
は
どうすればいいでしょうか
たしかに
花びらはまだついて
いるのだけど
見向きもされず
時間も忘れるほどにあなた
種さえ枯れて
見えない粒
触れるだけでもう
折れる準備はできて ....
彼 の 夏 に
溺 れ ぬ や う に と 閉 ぢ た 空
無 人 で 回 る
廃 観 覧 車
も う 何 も
考 え た く な く て
唱 え て み た の
「 ア ミ ノ 安 息 香 酸 エ チ ル 」
こんにちは、僕はサボテン２号。
僕は待っています。
こんにちは、僕はサボテン２号。
雨水がさらけ出したものは
きっと未来
微量の酸に溶かされて
口には出せない罪だから
沈殿した
醜い鍾乳石
自分達の罪だか ....
壊れた窓枠に夏草が絡んで居る
肺の中に迄拡がって其れは
あたしの息の根を止めてしまう
「廃墟は未来だ」と云った
行く末を知って居るかの様
不変なものなんて無いのだろう
空の ....
旅立ちにはもってこいの日和だ
風は南南東
ロウソク工場の煙から
推測するに風速は２m
３０cmより遠くへは
誰も運んじゃくれない
ひとがうらやむほど
上手に飛べるわけじゃ ....
蜘蛛みでだべ、
あたしの白ぇむなもと、に、
まだ恋してらった。
蝶みでによ、
からまってらった。
もういねえのによ
そこに蜘蛛だば、
んだはんて、
こうやって
ひとりでねらんだ。
台風、大雪
そんなの、ちっとも関係無かった。
いつも、この道を歩いた。
ほんの数秒の、近道を
家族と走った8万キロ
一人で走った1万5千キロ
家族に内緒の5千キロのうちわけは
君だけが知っている
地に埋まった男は
逆さの姿勢で固まっている
そのまま足を伸ばし続けて
彼は、いつしか
木、と呼ばれるようになった。
カッターや
ハサミや
カミソリなんかより
もっと鋭く尖ったモノを
あたしはちゃんと知っている
君が泣く夢を見たので今日僕は
形在るもの凡てを憎んだ。
