すべてのおすすめ
「さみしい目だね」って耳掃除の時
生乾きの父を吊るしてからコーヒー
大車輪してもいいかな恋してる
ナメクジにキラキラの道誘われて
雨の日は憂鬱。って言っていいよ
骨一つ拾われもせぬかくれんぼ
落とし穴せっかく掘ってまた君か
よそ行きの顔のチャックが開いてます ....
きたない手
にぎっていたよ
17歳
電気をつけて
ぶっ倒れるまで
起きている
缶詰は
ラベルがない方が
うまそうだ
週末を物干し竿でゆらゆらり
凶と出よ地上百メートルの長箱
指紋消して他人の庭を跳ね歩く
港の突端あるいは渦巻くプランクトン
農夫立つ雨後の田舎に真っ黒に
近眼にクリーム自ずから尖る
シャツの下に死ぬ ....
蛇口から出てきたシャケのにおい嗅ぐ
手を挙げた雨粒ひとつ海の底
もういいわサザエの端がしかめ面
触角をぶん回しつつ触れた指
たまねぎの黄色いところないしょだよ
固結びこれでいいよねって胡瓜
大根がググと突き抜けてブラジル
今までも全部嘘です風呂上り
春深し貰ったカーディガン捨てる
鳴き声に顔を上げればカタツムリ
うらめしや小龍包の破れ汁
9本目の足があったよ恋わずらい
100円のライターの暖100円分
退社時にきりきりねじ巻き背が伸びる
喧騒とすれ違うたび冴え返り
夜勤明け太陽肴に寝酒する
....
息止めてトランペットを組み立てる
菜を並べるまっすぐ雨になるように
遠くのビルを飛び降りる無数のドミノ
日没に窓砕かれ見え出す透明街
誰彼の名前叫んでねじまく熱
鮮やかに ....
1.話しすぎ
電車に遅れ
遅刻した
1998年11月作
2.狭い道
とばす車を
正気かと
1999年1 ....