欠陥だらけの地球の上で あたしたちは暮らしてる
我が儘通せない あなたのそばじゃ 息が詰まって苦しいの
あたしは独りでも生きていけるから
ごめんね いっし ....
いつも
今の気持ちに素直でいたい
こんなに孤独なのに
励ますような
この晴天
悲しみもやわらぐ
漕ぎ出そう
水色の世界へ
零れ落ちた涙は
いずれ
大海 ....
「宝くじ当たったんでここ辞めます」
山下がそう言った時
またいつものような嘘だと思った
だけど本当に次の日から
山下は工場に来なくなった
電話にも出なくなった
「彼女が出来ました」も
....
林の中の記念碑が
どこか重たい空気に包まれて
その横にぼくたち二人が立っている
君は説明書きの立て札を
じっと読みながら
この記念碑が何であるのか
話し始める
ぼくたち二人にとって
....
願いが時に邪魔して
ループして
あの頃の想いを
捨てきれないでいます
また今度の今夜
ずっと待ってていただけますか?
返事は色褪せた手紙でいいので
次は忘れないで下さいね ....
占い師に手相を見せたら
あんた来月死ぬよ、と言われた
何か避ける方法はあるかい、聞くと
一万円と答えた
僕は仕方なく一万円を支払うと
あんた大事なものはあるかい、と尋ねられた ....
木の枝が重ならずに生きていくことを
描き言葉と伝え言葉が生まれる
それぞれの心の在処を
まるでひとり言でも呟くように静かに
少し楽しげに君は教えてくれる
大きな木の根元に寝転んで
....
夕暮れ誰かの輪回しが
カラカラカラと泣いていた
知らない少女の影法師
カラカラカラと泣いていた
だあれもいない街の角
人恋しいと泣いていた
街の広場の古井戸が
カラカラカラと泣いてい ....
君と契った
夢があった
君は笑って
小指を絡めた
ねぇ、君は今、そこにいるんだろう?
ねぇ、ここに、千切れた夢があるんだけれど。
どうすれば
いいのかなぁ?
きっと みんな わかってる
僕は なにも凄くない
僕を動かす 君が凄いんだ
最初から解ってた
僕が
君に
勝てるわけがないんだ
うにょん ....
後姿を追いかけて
雑木林を抜けると
ほのか温もる世界
君が道しるべ
並んで見下ろした昨日は
水面が揺らめくように瞬く
ふたりで夢をみた。
からだ寄せて ....
ぼくは今
2つの分かれ道の前に立っている
1つは外へ
1つは内へ
外へ出れば不安と冒険が待っている
花と鳥は強く心に刻まれる
夢は常に広くなる
内に留まれば安定と無難が維持さ ....
君の心は黄緑色なので
僕のようなオレンジ色の心とは
似合わない
もともと黄色は同じだったのに
どこでどうしたのか
君は緑と
僕は赤と
混ざっていった
もう黄色をいくら混ぜたとしても ....
あぁ、そうか
僕は僕だったんですね
気付いてしまいました
つまり僕は今まで
僕を演じていただけで
なんていうのか
僕自身が勝手に
ありもしないドラマを
でっちあげて
{ルビ存 ....
お昼時しか食べられない
よし牛の牛丼
なんだか
味が変わったような気がする
不思議だよね
東京タワーは郵便ポストより真っ赤だし
飯倉の交差点には
いつも機動隊の車両がとまっている
交差 ....
恋をしなさい
理性抜きの
時に逆らって
時計を上下逆さにしてみた
秒針の動きは変わらないので
結局
今日の予定が頭の中を過ぎてゆく
時に逆らって
時計を裏返してみた
時を見ることはできないので
結局
次の ....
もしも言葉の通った道が見えるなら
どんな風なんだろう
くもの巣のように四方八方に広がってゆくのかな
それに引っかかりもがく人々
細く鋭くきりのように真っ直ぐ伸びてゆくのかな
刺し通さ ....
合掌をしていただきます
生きるために
その命をいただきます
博愛主義でも
食べなければならないのです
わたしの肉じゃがは
一年前とはくらべものにならないくらいに
旨くな ....
返答があるわけでは無く
届くはずも無く
それでも貴方に向けて
「さようなら」
と呼び掛けました
あたしの声が届き
貴方が振り返ってくれることを
心の何処かで期待しながら
そんな ....
どうして貴方と出逢ったのだろう
恋に落ちるためだと
幸せになるためだと
何の疑問も抱かず信じてた
貴方と出逢えて良かったと
心からそう思っていた
時は流れ
想いは風化し
....
心の中にある草原に
乾いた強い風が吹いているので
雨を降らせてみました
大きな虹が架かかりました
心の中にある森に
細くて尖った枝が軋んでいるので
葉を茂らせました
多くの鳥がさえず ....
感情論では話したくないと
感情的になる君が
あまりにも可愛いから
僕は思わず
君をギュッと
抱きしめてしまうんだよ
また怒られちゃうね
貴方のその横顔から目が離せませんでした
とても儚げな寂しげな微笑を
何かに怯えるかの様に俯いた目線を
全て記憶に焼き付けたくて
目を逸らすことを忘れてしまったかの如く
ずっと貴方を見つめ ....
君がいるから僕は存在する
誰もが羨望する
誰もが欲しがる君の姿
ショーウインドの特等席で
いつも輝いている
値札なんて不要だよね
君の価値はお金にはかえられないから
要はハートだってこと ....
彼は
あたしが寝た頃にいつも電話をしてくる
きっと
人が一番寂しくなるような時間に
事故からまだ半年
彼はよく将来のことを話す
そして吐き捨てるように過去を話す
あたしに脅しかけるよ ....
ここに居てくれるだけでいいよ
そう云ったキミの暖かい手をふりほどいて
こんなにも遠くまで来てしまった
いったい どこへ行きたかったのか
帰り道もわからない
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