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日が暮れた
台風は過ぎて
雲はまばらで
今日最後の青色が
西の空に透き通っていた
その時
始めて僕は
空を実感した
多分
僕の眼の濁りと
どこまでも続く青の深度が
一番星 ....
希薄な人生を吸い込んで
思い出の海に潜る
息は出来ないけど
海底を目指して溺れて
いつしか陸に戻っている
肺には水がわずかに残っているけど
それすらすぐに吐き出し嗚咽し
また ....
溶けた雲の合間に
純粋な青色は虹彩にとらわれ
雨粒の音にアスファルトの匂い
葉の埃は落ちきり緑の鏡になってる
片手の本は重くて軽くて
瞼は濡れるような乾くような
遠くの葉音が聞 ....
体育館で映画を見た
エイシャキはカタカタ小さく鳴り
ちょっと傾いた画面に首をかしげながら
次第に視界は緑のジャングルに包まれていった
帰り道
今日2度目の夕日
長く伸び ....
ゆびさきのまちなみは
すりきれたしんきろうをひきずりながら
すいへいせんのかがみに
あおぞらのつきをうかべている
どこからかのさいしゅうへいき
そのきせきとかがみのきせきがこうさくする
....
赤ちゃんの頃に発する声は
まだ音とも言葉とも判ラない
シかシ
ソレはまるで
チャペルのステンドグラスの光に
人の心が透かさレるようなもので
光に透かさレた心から
また新たな光が生まれ ....
君がつぶらな焦点を合わせた時
僕はどんな顔をしていただろうか
その直前までの僕は
白い壁は気にはならなかったけど
夕日の暖かさにやけに気分をイラつかせていた
今思えば
僕は神様に殺意を ....