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毎日、夕方になると世界が溶け出す。誰もがみなとっく
に気づいていることなのに、誰もそのことを口に出さな
い。(それは、おそろしいことだからだ。)たとえば、
あらゆる文体が溶け出して、誰が何を言っ ....
      ――Sに




ひとつの雨
ふたつの雨
それらが落ちてきて
地上に 着地して

ひとつの感情を形づくる

ひとたびの雨
ふたたびの雨
降れば地上は濡れそぼる ....
                 そして、
海は濁っていった。青黒く、あるいは黄色く、
濁ることで海はひとつの予兆を示した。水平
線までの正確な距離をはかろうと、漁師たち
は考えをめぐらせ、砂 ....
罅割れた道の端に立つ
  この道は水分を欲している
左腕を伸ばし
拳の先で親指を立てる
すると 車が止まる
あるいは止まらない
二十世紀末という
古代でももっとも新しい時代
私はそのよ ....
書けなかった詩の断片が
ちぎれた草になって

風に舞っている

いのちは永すぎる未完
死してなお
始まりにさえたどりつけない 未完

私の夜はいつもと同じ旋律を
内側の街路にまきち ....
 本当は、こんな文章を書くべきではないのかもしれない。ましてやそれを発表するなどということは、絶対にしてはいけないことなのかもしれない。だが、時には書かなければいられないこともあるし、書かなければなら ....
りょうさんの岡部淳太郎さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日毎の溶解- 岡部淳太 ...自由詩19*07-2-19
ふたたびの雨- 岡部淳太 ...未詩・独白5*06-6-25
そして海は濁っていった- 岡部淳太 ...自由詩11*06-4-24
古代人のヒッチハイク- 岡部淳太 ...自由詩10*06-4-2
未完の夜- 岡部淳太 ...自由詩18*06-3-14
詩人の罪- 岡部淳太 ...散文(批評 ...40*05-3-25

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