すべてのおすすめ
大晦日の夜から元旦にかけて
年神さまが誰も知らない山から降りてきて
健やかな子どもの足裏に
ひと粒の種を植えてゆく
今年はせいちゃんの番かもしれんねえ
そう言って祖母は細い目をいっそう細くし ....
今は廃校になってしまった小学校のグラウンドに
ぼくら男子児童は立たされていた
50m走のタイムを計るのだと
体育の大森先生は号砲のピストルを
真夏の空へ向けて構えていた
過疎化の進んだ小学校 ....
おしまな!
(そうだね、お日様
(今日は良い天気だね
おじゃたまくし!
(ちいさな春の子
(おまえと同じ
(三月生まれかもしれないな
斜めに陽が差し込むと
ぼくたちも斜めになってたね
....
冬をしまい込んだ
きみの乳房は
しゃりしゃり凍ってて
口に含むと
もはや冬である言語すらも凍りつく
(ツンドラとか
(シベリアとか
つめたい言葉の体温が
二月の真似ごとをしているよ
....
雨が用意されている
雨は、いつも用意されていた
夏の終わりに
情けなく溶けだした
アスファルトの上に
生き延びた午後の渇きに
焼き場の長い煙突に
ひとすじの
細く白い煙に
(鉄の塊
....
野球の音が聴こえる
野球をする音が聴こえてくる
誰もがみんな
胸の中に野球を飼っている
整備の行き届いた市営グラウンドから
夏草の生い茂る河川敷まで
球足の早いゴロが一 二塁間を
抜け ....
1
目覚めた時に
あるはずの枕元が
きみの鎖骨の中で
蒸発していた
(そういえば
(春をしまい忘れてたんだっけ
2
全ての
歩行者信号が
赤になっている
雨の季節の始まり
....
ぼくの犬が消えた日
空には深爪したような月があって
そこだけがぽっかりと
穴が空いているようだったよ
ぼくの犬が消えた日
学校までの通学路はとても長くて
おまえのだらんと長く伸びた
....
おやすみ
の水面に素足を浸して
拡がる波紋は
冬の岸辺に
触れるのでしょうか
淋しい女のかたちで
立ち枯れる両脚は
白い冬に
駆けだした素足を追う
夜の終わりには
うなだれた星座が ....
・チューリップ模様の宇宙船に乗って
あの娘はやってきた
ぼくたちとは違う匂いがした
・はじめまして
あの娘はクラスの女子たちと握手をする
女子たちの手のひらから
チューリップが生えてき ....
晴れたら、寂しい日
溢れて溢れて、水
遠い海で、海月が死んだ
海月、一個体分の水分量が
この星に加わって、溢れるから、雨
水になる
水に包まれて暮らすということは
この春に入居したア ....
soft_machineさんのちぇりこ。さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
年神さまのこと/花の営み
-
ちぇりこ ...
自由詩
12*
25-1-3
Life_In_The_Fast_Lane
-
ちぇりこ ...
自由詩
17
24-8-23
birth/三月のうた
-
ちぇりこ ...
自由詩
10
24-3-16
きみの囁く二月で、ぼくは誰にも似ていない冬を過ごした
-
ちぇりこ ...
自由詩
7
24-2-25
雨が用意されている
-
ちぇりこ ...
自由詩
18
23-9-6
野球
-
ちぇりこ ...
自由詩
14*
23-7-27
窓枠のとれかかった朝/帰結する額縁
-
ちぇりこ ...
自由詩
8
23-4-30
オムライス
-
ちぇりこ ...
自由詩
8
23-4-14
Winter_Days
-
ちぇりこ ...
自由詩
11
23-1-23
日付の無い日記/夏、転校生
-
ちぇりこ ...
自由詩
8*
22-12-31
深海で暮らす
-
ちぇりこ ...
自由詩
6*
22-12-18
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する