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視線の低い僕に繋がれた
のんびり足先まで溶け出す夕暮れと
女の子の目は右に左にゆれだすのが
振り子みたいだと僕は思ったり
たとえばあの踏切の手前に出来ていた
水溜りが死刑囚をモチーフにした絵 ....
右手を知っているかい?
隠された左手の独り言はまた隠され
君と問う
耳に手に振り撒いた残骸を握り締めて立つことなんかを
女の子はついに目をつぶったきりろくに返さないことなんかを
....
指先のその指先の紡ぐ白
伝えたい言葉が先に消えてゆく
自分の主張を伝える手段として安易に詩を使っちゃいけない、とかなんとか、どっかで見たような気がする。けれど、もちろん「僕」の伝えたいこ ....
扉をあけると
暗がりのなかに
箱がひとつあった
急に恐ろしくなり
扉をしめた
夢からさめると
朝になっていた
母から
箱をひとつ
物置に置いてきてと言われ
扉をあけて
....
人が死んでゆく
人が死んでゆくって
簡単に人は死んでゆくって
永久歯も生えそろった頃に思った
だってかんたんに死んでいったから
永久歯って何だ
かんたんに抜けた
歯科医が軽く抜くよ
....
1
イデオロギー上海サーカス
革命が落下する孤独なピエロ
メッセージ
さよならの後というのは気付かれています。
それでも、好み
それはそうではありません。利益には不幸な少量の ....
みんな内側で作られてきた
おなかの中の住人だったの
駅にたくさんの人が歩いているけれど
全員が妊婦から生まれたの
ブラボー
脳みそが痛いや
お母さんから生まれたんじゃなくて
妊婦さんから ....
初めて聞いた詩は
緑の麻スカート
白い足
私を小脇に抱えた母の
「ほんとに愛してるんだけどねぇ」
だ
今残ってるのは、縁側だけです
暖炉の前で
オレンジの皮を 囓るのはやめてください
指でむけない皮だ と私は言いましたが。
赤いスカートに コーヒーのしみ
娘の頭にオレンジの汁
編み物をしてもあたたかくはならないし
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