すべてのおすすめ
誰もが四つ葉のクローバーを、探している
三つ葉のクローバーとは呼ばないが
四つ葉のクローバーという名は、しっくりする
三つ葉のクローバーは(ふつう)だが
四つ葉のクローバーは奇 ....
世の人々が何処までも積み上げた
バベルの塔が崩壊した後
全てが消えた荒地の空に
崩れることなく
透き通ったまま立っている、風の塔
全ての者が去った後
たった独りで荒地に立ち ....
1
Yの充たされた世界の中に
「赤ちゃん」というものが登場した
期待するように長くトレーニングされていた
?印のものを待つ日々
ぷるぷるの柔らかな
泣いたり笑ったりするオトート
その ....
速度の中を歩く
壊れた体温計を
脇の下に挟んだまま
街には乾燥注意報が出ている
人が乾燥に注意している
拾い物が拾われてる
忘れ物が忘れられてる
ポケットに階 ....
強い鳥になりたくて
わたしは強い鳥試験を受けにゆく
都では申し込みが間に合わなかったから
すこし遠いところで申し込んでいた
三日ぐらい前からどきどきして
寝れない夜が続い ....
猫を撫でたあとで
優しさは書かない
返信を待ち焦がれても
淋しさは書かない
軍鶏鍋を食ったからといって
美味しさは書かない
マニュアルをなぞったつもりで
愚かしさは書かな ....
いま、立方体の中で手足を折り曲げている
きっちり蓋を閉めて 一分の隙もないように
それでもはみ出しまう「私」が漏れ出て
側面を綴りながら、ゆっくり滴っていく
シジン、と名乗っているうち ....
花をめでる綿雲があった
その綿雲を抱擁するそらがあった そして
その深いそらからは 天使の梯子が降りていた
そんな昔はわすれよう
....
あたしは、
綿のスカートを翻して逃げる。
誰もいない、
....
自由が欲望を抑圧する
整理されない感情は
内へ内へと
静かな沼の中は
崩れゆく不安でひしめき
儚き夢は
虚空に消え
一瞬の希望は
断片のごとく
日々を過ご ....
あなたが大好きなお菓子を並べたら
僕は満足するだろうか
それとも悲しくなるだろうか
明かりが燈る午後6時
試行錯誤したのちの
過ちと化した告白は
届かないまま消える
誰もいない公 ....
宗教が必要だ
宗教が必要だ
信じられるものが無いという君
一緒に勉強会に行かないかい
きっと新しい地平が見えるはず
素晴らしい未来がそこにあるはず
宗教が必要だ
宗 ....
地獄に堕ちた時のために
蜘蛛でも一匹
助けておこう
イヒヒヒヒヒヒヒヒ
蜘蛛を探しに山に出かけた男は
崖から落ち
今 ....
銀の鱗たちの抱擁に
十重二十重に被覆されたまま
世界の深奥に 沈むもの
嵐 過ぎて後
マンホールの隙間より聞こえる
ゆるやかに 鼓動するもの
いつか伊太利亜 ....
ヒーローだったことについて
話す気になった
守るものを見つけたから
ヒーローの後の仕事として
誰からも愛されないヒーローになり
どこに行くにも
無人島がつきまとった
悪は相変わら ....
僕は生まれつき両足があります
歩くことを簡単だと感じていた
僕には生まれつき両手があります
名前を書き
ウタを描きます
何も持っていなくても良い
風に
遠くの ....
無知は孤独を理解できない
彼は言った
私にはただ、昨日のキスのように思える
暖かい気がして、いいえ、それは確かに暖かいのに
温もりは消された
振り返って、それからまた ....
街頭にて老けた青年は紙袋を両手にぶら下げていた
今日買うはずだったモノをどうしても思い出せない
記憶力の低下を彼は極端に恐れていた
忘れたモノの数も忘れていた
誰のための買い物かも
記憶力の ....
君の言葉はまちがいなく真実なんだけれど
僕が目にした現実が全てを否定する
確実にこの想いは存在しているはずなのに
否めないありのままの宇宙の真理は
梅雨空に本来の姿を映し ....
すり減るばかりのラバーソウル
「もういいかい」
「もういいよ」
と言えず咬みつく爪は
ずらるらり ずらるりら
わたしを束ねてください
かなしみに もれなくついてくる ささやかな希望と
私とを束ねてください
わたしが集めたささやかな希望を
あなたの手で束ねてください
....
5小節へ と
ベースラインの はずむ 弧線が
988 ヘクトパスカル で 吹いて
フィールドの 天半球と かさなって ゆく...
らぶ ばらっど
( 風乗り ....
風邪ひいちまったい
間接痛ぇのなんの
おい、ボン、こづかいやるからこっち来な
昨日の夜、ナポリタンを食べた
それは嘘です
本当はお豆腐を一丁食べて
日本酒を飲んだ
豆腐にライムとハーモニーを併せる
ギターに味噌汁とめざしで米を食う
....
もし、80歳ぐらいで、先に僕が死んだら
「やっと死んでくれて、せいせいしたよ」と笑ってください
君が死ぬときは 僕が迎えに行きます
君は
「爺さんのお迎えが来たよ 、、、まだ、早 ....
「はい、みんな〜集まってください」
にゃ〜 にゃ〜
み〜
に〜に〜
「はい、みんな、そこに座ってね」
にゃ〜
「さて、では第二次水飲み場奪還作戦の布陣を発表します」
....
そこはかとなく
カオス から はじまる
巣箱の なかで 羽音が する
複数が 単数を 響きあう
羽音が する
とおく 草陰に 一軒の 廃屋...
誰かの ....
レジの前の募金箱
ある大学生は
その箱に強いナルシズムと虚栄心と
大量の無知を入れて
そして大量の汗を買った
ある若いOLは
その箱に大きな満足感と同情と
大量の無知を入れて
....
ぽたりぽたりと憂鬱から漏れている
コールタールにもよく似た僕の雫は
吐き出す煙りに撫でられて気だるく踊る
風通しの悪い窓辺で聴く喜びは
静かな日々を願いながら
喧騒に寄せられる情熱
....
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