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夢を見るのは
好きな人がそこにいるから。
忙しい日々の中で
見続けた姿を追いかければ
負けまい。と思う気持ちが芽生えた。

(ココニ帰リタイ。)

確かに残る私の居た形跡。
文字を辿 ....
桜の季節
舞い踊る花びらの中で
遺影の父が笑っている。

暖かな風が吹いて頭上を見上げれば
並んで浮かぶ雲が二つ。
その姿は
海原をゆくイルカの親子にも似ていた。

八ヶ岳の裾野に抱 ....
白いゆりの花を飾った夜
父の遺影は
より優しく穏やかに見えた。

「きれいな花だ。」と
喜んでいるように
私の心が感じ取ったのでしょう。

台座に置いた骨壷の箱が
明かりを消したはず ....
父がいなくなり
4回目の朝が来た。

冷たい空気の中
花瓶に活けたばかりの花に水滴が見え始めれば
荒れた手の甲の傷が
ほんの少しだけ痛くなった。

暖かな部屋に行こうとしても
目を閉 ....
小さな足音が一つ
駅の階段を降りて来る。

24.5度の空の下
大きな麦わら帽子を被る小さな身体は
今着たばかりの電車の中へ消えていった。

次の瞬間
麦わら帽子と入れ違いに
ホーム ....
君の声が
何処からか聞こえるのだろう。

人が集まりだしたライブハウス
談笑を楽しむ人々の中から
あたりを見渡して
花々を渡り歩く蝶のように
休む間もなく飛び回る。

開演5分前
 ....
ここに来れば対峙をしているようで
いつも以上に背が伸びた。

ひときわ目立つ大きな墓石
古びた見た目に見劣りしない文字が刻まれている。

元師陸軍大将の墓

駒ケ岳を見下ろす丘の上
 ....
ここに来れば対峙をしているようで
いつも以上に背が伸びた。

ひときわ目立つ大きな墓石
古びた見た目に見劣りしない文字が刻まれている。

元師陸軍大将の墓

駒ケ岳を見下ろす丘の上
 ....
渇いた田んぼに流れる鉄砲水
今年の田植えが始まって
いくつもの麦わら帽子があちらこちらに見えてくる。

田んぼの脇の水路で汚れた手足を洗うと
流れてくる水が冷たくて気持ちが良い。
少し高く ....
暖かな湯気が立ち上る南瓜と小豆の煮付け。
薄く切った胡瓜の上に鰹節をのせたら
慣れた手つきで父がぽん酢をかける。

こんなものしか出せなくてごめんね。と
母はみそ汁をよそい
今焼けたばかり ....
古い写真のおじさんは
口をへの字に曲げて
堂々と背筋を伸ばす。

綺麗に整えた軍服の襟元は
これから死に行く運命でさえも
「私の誇りだ。」と
言っているかのようだ。

行ってらっしゃ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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おもかげ- 梓ゆい自由詩318-2-17
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ひらり・ふわ・ふわ- 梓ゆい自由詩217-6-23
見えなくなったもの- 梓ゆい自由詩317-6-8
見えなくなったもの- 梓ゆい自由詩317-6-8
水辺のまぼろし- 梓ゆい自由詩217-6-8
ただいま- 梓ゆい自由詩417-6-8
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