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  夕方になる
  しずかになる
  水をのむ


  みえているものを
  いま 思い出している
  喉の奥で きれぎれに疼く
  石のシルエット
  それは 似ている
 ....
  平仮名で書かれたような
  正しく間抜け向きの静けさ

  油臭い中華屋で私は
  漫画を読んでいてもいいし
  回鍋肉を頼んでもいいし

  目の縁が
  かすかに痛い
 ....
  ステンレス
  の紫が、架橋に折れて
  光のこなごなになった それを
  私たちの眼が いま確認している
  キーボードを叩き 文をうみだす私の
  左手の小指がうまく回らない ....
  磨り硝子の夢のなかの
  喫煙所で ぼうとしていた
  鳩たちの群れる高円寺駅北口
  ふっていない雪は うつくしく
  心の端のほうで消し去られていく
  わたしはあなたを愛しています
  日は沈み夜が街をつつみます
  空を飛んでいた鳥たちは
  どこへ消えていったのでしょうか
  わたしはあなたを愛しています
  なぜならあなた ....
  鈴虫が鳴いている
  求め合う淋しさの塊
  夜闇が僕をそっと押し包む



  黄金の月が揺れている
  煙のような薄い明日
  きりなく君を探し続ける



  ....
  空は広いとしか言えない
  流れる時間は惜しいとしか
  どっかにあるかもしれない答を
  探そうとして……また、やめにして



  広い空の下で、流れる時間の途中で
  ....
  完璧な春の下を
  僕らはゆっくり歩いている
  見慣れたはずの駅が今
  妙によそよそしく見える
  空は青くて風も澄んでいて
  光もくっきり射している
  でも僕の体の中 ....
  灯りを消した部屋で
  そのはじっこのベッドの上で
  ぼくは夜の底へ沈殿してゆく
  そしたらいつか夜の一部になれるかしら



  夜は全てを隠すから
  ぼくは夜の底 ....
  静かな真昼の道端に
  ぼくは黙ってころがったまま
  小さな石ころのようです



  三月の風がやって来て
  ざわざわ気持ちをなでるのです
  ほらブランコもゆれてい ....
1486 106さんの草野春心さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
シルエット- 草野春心自由詩420-6-12
椰子の木- 草野春心自由詩318-1-20
ステンレス- 草野春心自由詩118-1-20
- 草野春心自由詩718-1-20
Baby_I_Love_You- 草野春心自由詩5*11-10-2
- 草野春心自由詩307-9-21
あたたかいこと- 草野春心自由詩307-3-20
春の一歩- 草野春心自由詩407-2-22
夜の底- 草野春心自由詩707-2-15
石ころ- 草野春心自由詩507-2-7

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