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世界の感情は欠伸で眼を覚ます
光りが差し込む窓の明かり
朝は鈍感に風邪を引いている
透明な色をした黄ばんだ細胞
包み込む鉄筋を纏った人の吐息

増殖する満員電車の人混みに
平和な雑踏は天 ....
老人の顔に刻まれ皺は
都会の橋の上を歩く雑踏の記憶
人々はただ行き
ただ交わる

日常の乾いた吐息
笑いが消えた70年前の白黒の写真
そびえるビルのアスファルトは
感情を持たなかった
 ....
海には白い波と澱んだ茶色の水中の飛沫がある
俺は鎌倉に一つ欠伸をした

都市は眠りに付いている
生活者にとっては好都合だ
週末の大手町に流れる旋律には音が無かった
響きも無かった
記憶だ ....
1
歩いている橋の下を流れる川は澱んでいる
ぬかるんだ川の底では水の香りは土の茶色に掻き消され色彩を失う
透明な景色を一体どこで見ただろう
眼に見えた草の形は項垂れていて 写真には真っ直ぐに伸 ....
強張る体は雪の寒さのせいではなかったのだけれど
君がずるいと言うから
僕は舞い落ちる白い結晶の束をずしりと踏んだ

彼方にある栄光が視界の中で微かに光る
道にはどこからか来て
どこかへと向 ....
外の暗闇は凍てつき
東京から見える星は
得てして飛行機の軌跡であったり
人の歩みは先が見えない

部屋の明かりは暖かく
柔らかい空気に感謝をしながら
それでも脳裏に息づく痛みは
凝り固 ....
壊れるような空気を
壊すことが怖い
物語を語らないことは
一つの意志

欲求の掃きだめは
無機的な機械の音によく合う
寒さが舞い降りてきた
1月の大都会

生活への執着は
些末な ....
薔薇は真っ赤に染まっている
俺の花 一つだけの花
雨が一粒 二粒 薔薇の上に落ちる
空は泣いている 
理想を求めてお前も泣く
その涙は やはり湿っている
二つの要素を持った神の理
何も悪 ....
眼に映る景色が柔らかい
青は青であり、空は空である
テレビで流されているニュースは事実であり
隣で寝ている君は本当に一人の君だ

そうなのに
頭に映る言葉の塊には美しさが無い
眩しさは失 ....
二等辺三角形の鋭利の角度は
圧迫された空間に横たわる
平穏の日常までが揺れている
溢れた人命の数と延髄の覚醒

言葉はもはや暴力であるが
沈黙もどこかそれに似ている
都市はやはり欲望の結 ....
やがて過行く駅を見て
電車の音はごとごと揺れる
何時もより大きく響きながら
今日はやけに疲れるなぁ

通り過ぎる人の呼吸が
白く見えるのも
冬のせいでは無くて
やけに見開く眼光の奥にあ ....
1486 106さんの鷲田さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一日- 鷲田自由詩118-2-27
情熱- 鷲田自由詩218-2-14
- 鷲田自由詩418-2-12
断片- 鷲田自由詩318-2-8
溶ける- 鷲田自由詩218-1-22
冷たさ- 鷲田自由詩718-1-20
- 鷲田自由詩418-1-20
夜の空- 鷲田自由詩118-1-14
弁解- 鷲田自由詩218-1-12
東京の空- 鷲田自由詩318-1-7
2つの色- 鷲田自由詩418-1-1

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