すべてのおすすめ
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
街灯の
周囲に孤独が群れる夜
耳をすませば犬、遠吠える
鳥たちが
十字架のように羽根ひろげ
薄暮の空に貼りついている
雨天こそ
こころ華やぐべきでしょう
赤い傘さしスキ ....
▽
どんなに長く電子メールを送信しても
恋人は七文字程度しか
返信してくれないのである
業を煮やしてメールを送信するのを止めると
次の日から
矢文が届くようになった
頬を掠めてすこん
....
『癌と云う/漢字が書けるようになりました』/外科医に向かいて父が笑う
『お父さんの/腎臓を見たよ』と呟いて/遠くを見つめる母の背中
『治るよね?』/テレビを見つめて兄が聞く/誰 ....
ミサイルが発射される音が聞こえる
母が
台所で家計簿をつけているのである
インキは戦車のキャタピラのように
勇ましく前線を進み
赤い数字が攻撃目標みたいに
点々と書き込まれてゆく
エ ....
生きるのは/疲れましたと祖母が言う/空に刺さった冬の三日月
死にたいと/言えてしまう程わたしは自由/くたばることの出来ない自由
黄昏る/冬の寂しい路地裏に/孕んだ放火魔が火を産み落とす
....
*
最近
妻が出来た
嫁を娶ったのではない
わたしは女であるから
正確にいえば
嫁の方から勝手に来たんである
或る夜のことだった
四百円を手にちゃらちゃらさせながら
....
麻生深月さんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(7)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
午前十時のクリームシチュー
-
吉田ぐん ...
自由詩
29
07-1-11
散逸してゆく日々の記録を
-
吉田ぐん ...
短歌
11
07-1-6
恋人とのわかれ
-
吉田ぐん ...
自由詩
27
06-12-19
家族
-
吉田ぐん ...
短歌
16
06-12-14
家計簿と戦場
-
吉田ぐん ...
自由詩
14
06-12-12
考えるのは生死について、そればっかり
-
吉田ぐん ...
短歌
24
06-12-1
妻の話
-
吉田ぐん ...
自由詩
27
06-10-6
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する