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真っ赤なポストを死顔みたいに撫でると雪
灰踏み固める笑顔第二波期待して
テーブルを隔てて海と侵し合う
降りるあてのない壁の上歩いている
暁の尖端で虫が震えていた
悲報掻き ....
オルゴール火口そばに音ごと流れんとす
ねむりに沢 よこたえて仮に香る肉体
石室の闇に消えゆく滑降痕
月に目を奪われ充血している月
飛ぶなどしてつまさきをこころにのせる
凧 ....
息止めてトランペットを組み立てる
菜を並べるまっすぐ雨になるように
遠くのビルを飛び降りる無数のドミノ
日没に窓砕かれ見え出す透明街
誰彼の名前叫んでねじまく熱
鮮やかに ....
氷河の飢えに近寄り呼吸差し上げる
火事近隣に何らかの予感ボタンを袋に
車内から傘を差す子ら笑いつもげつ
ふと硬い光にぶつかる朝を見上げる
山小屋をダンサー過酸化して踊る
....
この街を見上げるいつかを歩いている
夕焼けを毛布に焼き付けて夜の火
ハンカチ横切る誰かの頭上を傘で愛す
全ての弦こともなげに切れ黒い目のヴァイオリニスト
星雲を気配として佇む地 ....
一 うろこ雲 雨が来るのを 知らせに来
二 夕空の 空気にとけて かきあかね
三 縁日の 思い出してよ 浴衣の子
四 洗い立て 昨日の事は 日の匂い
五 逢いに行く ....