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はだかんぼうな大銀杏の木
それでも寒々しさは微塵にもなくて

なんだか凛々しい

思わずさわりたくなって
てのひらで逞しい幹にふれてみれば

生きているんだ

木なんだから動きもし ....
ここ数日来の寒波で凍てついた地下鉄の連絡通路に
場違いとも言えそうな親子連れの姿

乳母車を押し歩くお母さんの脇には小さなおんなの子
お母さんの手助けと押すのを手伝っているようにみえるけど
 ....
ひと昔もふた昔も前みたいに霜柱立ったり
ちょっとした水溜りに氷張ったりするわけじゃないけど
それでも今どきの朝って起きるの辛かったりする

とりあえずは出かける場所があって
帰ってこれる場所 ....
近頃どうよって悪友に尋ねられ
思わず恥骨の膨らみなんか押さえてしまう

去年は処女同然だったしね
あれって使わないと塞がっちゃうのかな

そんなことないのだろうけど
こころの窓ってやつは ....
幼いこどもが悪い言葉ほど直ぐに覚えてしまうように
ちょっと悪ぶってチャラい言葉なんか使ってみる

私に似合わないのはわかってはいるよ
でもね、今年のクリスマスも思い出となるよなサプライズはなか ....
うんうんと首を縦にふる
なんだか良いこと舞い込んでくるような

ダメダメと首を横にふる
良いことなんかどっか行っちゃって
なんだか悪いことだらけな日々となってしまうような

こりゃダメだ ....
ゾウさんの鼻先あたり
あるべきものが無いというか
腰の高さでぐるっとフェンスに囲われていた

ご丁寧にも幼い好奇心を遮るシートまでかぶせてある

わざわざペットを囲いのなかへ入れて
おし ....
今季一号の木枯らし吹き荒れた次の日の朝
あれだけ騒々しかったのが嘘みたいに静まり返っていて
近所の児童公園にはこれでもかってぐらい散り積もった落ち葉

これってプラタナスだよね

比べてみ ....
あり合わせの野菜と特売の豚ばら肉で作った野菜炒め
ちょっと辛めなのは彼の好みで
できたての熱々をふたりのお皿に取り分ける

彼はと言えば相変わらずのパソコンに熱中していて

彼のお皿にはお ....
何かしら対価を見出したので愛するんだと思う
男のひとなら性欲の捌け口だとか

下心で膨らんだ股間を隠し
君だけを愛しているなんて恥ずかしくないのかな

女のひとだとしたら
無性に巣篭もり ....
背のちっちゃな女の子
男好きのする笑顔が印象的で
逢う度に違う男の子と一緒だった

背のちっちゃな女の子
いつも彼氏の背中に隠れてた
風が吹けば彼氏の体を風避けに
雨が降れば彼氏の差した ....
うつろな視界の外側で小鳥の囀る気配
ひとしきり肩の上を行ったり来たり
動こうとせぬ私の様子をいぶかしく感じたのか
右の頬を軽く啄み樹海の奥へと飛び去った

時の感覚を失う
それがこんなにも ....
明日はきっと晴れるよね

そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る

自由気ままに暮らしてきた日々

愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり

 ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
「ばかものよ!」

なんて言い切れるなら良いのだけどね

「もしかして」

そんな枕ことばで思いの丈をごまかしたり
まるで何事も無かったかのように
飼いはじめたばかりの小鳥の世話を焼い ....
立ち止まるひと
立ち止まらないひと

その違いってなんなんだろうね

わたしなんか立ち止まらないひとだと思ってたのに
こんなとこに5年間も立ち止まってしまっていて

指先器用でギターと ....
用を足すだけなんだけどね

うら寂しい公園の片隅にあるのは決まって便所ってやつで

おおむね和式の便器しかなくて
紙なんか無くて
げげげのお友だちなんかの手が暗闇からぬらりひょん

べ ....
花はどこへ行った

なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから

ありふれた結婚生 ....
ラブとラブのあいだに愛がある

なんだかそんな気がしてね
久しぶりに歩いてみた渋谷の街は
良い意味での乱雑さを失いつつあるようで
道玄坂下から円山町
色褪せたラブホの佇まいは老娼の厚化粧に ....
これって本物なの?

私の問いかけに彼は口元を僅かに歪ませながら首を振った

遊びに来ないかとでも誘われたのだろうか
今となっては定かではないのだけど

大手町あたりで待ち合わせ丸の内線 ....
ダイエット目的にはじめたジョギングだったはずなのに
夢はホノルルマラソンなんて張り切っている

フルマラソンって42.195kmも走るんだよね

あの子の精神構造ってどうなっているんだろう
 ....
話せば判る

夫婦喧嘩した際、父が母に言い放ったような

パパとママ、どちらが好きなの
そんな母の発した答えようもない問いかけに弟と私
布団のなか、ひたすら息を潜めるばかりで

話せば ....
ひとがひとり亡くなっているんですよ!

不謹慎なの判ってはいるんだけど
鑑識のひとが部屋に出入りしていたりするのに
向かいの高級マンションに住む奥様達はこちらの様子を窺うでもなく
普段どおり ....
空き部屋になって久しい一階奥の角部屋
いっこうに入居の気配感じられなくて
郵便受けはチラシとかで溢れている

ポスティングするのが仕事なんだろうけど
声をかけたとしても臆すること無く
ほん ....
ああっ、そういえば昨日だったんだよね

意図的に忘れてた訳じゃないし
これって何なんだろうね

「どうしてなんだよ!」
面と向って尋ねられたとしたら何て答えるべきかな

えっとさあ…
 ....
疲れてきたのかな?

女子マラソン観てたあの人がつぶやいた

どれどれとテレビの画面を見やれば
折り返しまで先頭グループにいた選手が何度も後ろを振り返った

背後に見えるのは何なんだろう ....
お嬢さん、ハンカチ落としませんでしたか

なんか懐かしいよね

それから腕時計しているくせに
いま何時?とちゃっかり左手首隠しつつ尋ねてみれば

そうねだいだいね♪

あの頃のあなた ....
気付かない振りしてるだけで
わたし、とっくに気付いているんだ

夕食後の洗い物とかしている最中
わたしのバッグのなかを探っているのを

縁起良いからと買い求めたガマグチから小銭抜いたでしょ ....
朝目覚めて口のなか乾いているのは
どうやら鼻の具合悪いかららしい
それとも流行の風邪でも引いてしまったのかな

人知れず鼾とかかいていたりして

人知れずってのはいかにも寂しいな
鼾うる ....
あのね

とりあえず声に出してみた
答えなんかでた訳じゃ無いし
そんなものはなから無かったりする

えっとさぁ

次のことば続かなくて
それでも携帯の画面へ逃げ込むのだけはぐっと堪え ....
渡 ひろこさんの恋月 ぴのさんおすすめリスト(184)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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いそぐひと- 恋月 ぴ ...自由詩35*11-1-17
あゆむひと- 恋月 ぴ ...自由詩31*11-1-10
初春のひと- 恋月 ぴ ...自由詩21+*11-1-3
悪いひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*10-12-27
うんなひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*10-12-20
砂上のひと- 恋月 ぴ ...自由詩1910-12-13
片付けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩31*10-12-6
取り分けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩34+*10-11-29
愛するひと- 恋月 ぴ ...自由詩31+*10-11-22
初冬の夜空に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩26*10-11-15
安らぐひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*10-11-8
秋の夜長に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩33*10-10-25
木漏れ日のひと- 恋月 ぴ ...自由詩31+*10-10-11
陽だまりのひと- 恋月 ぴ ...自由詩27+*10-10-4
三叉路のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*10-9-27
流すひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*10-9-20
決別のひと- 恋月 ぴ ...自由詩29+*10-8-30
ラブソング- 恋月 ぴ ...自由詩18*10-8-23
四谷見附のひと- 恋月 ぴ ...自由詩21+*10-8-16
道なひと- 恋月 ぴ ...自由詩21+*10-7-12
ガリンペイロの恋のうた- 恋月 ぴ ...自由詩23+*10-6-28
お花茶屋のひと- 恋月 ぴ ...自由詩19+*10-5-24
届かないひと- 恋月 ぴ ...自由詩34+*10-5-10
りあるていなひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*10-2-16
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尋ねるひと- 恋月 ぴ ...自由詩19*10-1-25
抜くひと- 恋月 ぴ ...自由詩39*09-11-3
すがるひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-10-6
気付かされたひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-9-22

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