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自由の翼が手に
入ったとしても
額縁の絵の中を
飛ぶことぐらい
しかできないし
お洒落な足かせ
をガチャガチャ
いわせながら記
号でお喋りして
いたほうが楽し
いかもしれな ....
地球の地軸と同じ傾きで
ターンしよう
左手でインド洋を
撫でて
右手で北極熊を
持ち上げて
焼けた砂漠を裸足で歩くように
ステップしよう
左足で死海を
またいで
....
何処かが
とても歪な僕は
何処に居ても
居心地が悪い
何処かに
嵌め込まれると
何処かが痛くなる
出来損ないのピースだ
中途半端に
途中下車を
繰り返してきた
半端者 ....
東から西へ
クリークのような商店街の上を
滑空する
コンビニの角を南に曲って
コソコソとパチンコ屋へ向かう
八百屋の若旦那を左目で見ながら
西から北へ
生易しい北風を切り裂く ....
てっぽうゆり (純潔)
迷うことのない指先が夜を滑って
僕が吐いた言葉を花に変えていく
闇にも溶けないひたむきさを透かして
仄見える君の純潔が僕を温かくする
....
もっと
川であれば良かった
素直に
下っていれば良かった
もっと
月であれば良かった
律儀に
満ち欠けしていれば良かった
もっと
波であれば良かった
健気に
寄せては ....
シャワーヘッドから
ほとばしる呪文で
昨日までの身体を
洗い流したら
有効期限切れの
プラシーボを
ペリエで飲み下して
街へはみ出る
手にした青が
全部フェイクだったから ....
お人好しの楽天家を
気取ったって
些細な石にもつまづく
几帳面
後ろを向きながら
前へ歩いていく
ちょっと湿っぽい
僕らしき僕
典型的なO型気質を
なぞったって
大雑把な素 ....
ちょっとだけ焦げたトーストに
マーマレードを丹念に塗りつけながら
行間が欠伸している新聞記事を
接続詞のように眺めていた
かなりぬるくなったコーヒーを
スプーンで執拗にもてあそびなが ....
すばしっこい背びれを追い回して
生ぬるい用水路を濁らせた
髪の毛の先から滴り落ちた汗
泥だらけの顔を笑い合った毬栗頭
ねばっこいフェーンの熱波を掻き回して
力任せに錆びたペダルを漕い ....