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夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま

くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける

傾い ....
本屋へ行った帰り道
公園に入った

ぐるっと公園を囲んだ木が
濃い影を作っていて
意外に温度が低い
真夏の午後二時で
誰もいない
セミがやかましい

水飲み場のあたりは水びたしで
 ....
井戸水を拾って
足音をしのばせて
どうか誰にも
誰にも気づかれませんように    想いを、想いを、想いを
つるべを握って         しのばせて
雨よ、雨           降るのは花 ....
酔っ払って
海岸に
遠くの音
ひずみの向こう
波は立ったまま
立っている

寒いのは
恋人を連れていないから
あたたかい手を差し伸べる人を

遅くまで起きていても
誰も叱らない ....
いつか、


絶対に来ない
来ることのないいつかへ向けて

わたしはリンゴを収穫する
重たい実をぷっつとハサミで
ずっしりとしたひんやりが手に
枝はお辞儀をして
チャオ

それ ....
あ。あ。ある。どこか。海の上、
茫漠の船中。穢れを知らない姫
ひとり。口から汚物を出す姫の
歌声の波間。いななき、いなな
き、否、泣くのは最後にしてお
く、真珠いろの涙。沖を包むパ
ラフィ ....
ちいさい頃
留守番の夕暮れ時
椅子の下だけが安全な場所で
  顔が出たら溺れてしまう
  足が出たら喰われてしまう
と思いこんでいた

入学式前
ランドセルを背負ってみたら
ランドセ ....
芝桜の花は直径2センチほど
ハート型の花びらが5枚
葉は芝生のようにつんつんとしていて短くて緑色
花の色は濃いピンクや薄いピンクや紫、白、薄い青、など
その背の低い小さな花が

わらわらと ....
  ああ、ここにいたのかい(ここにいたんだね、)

抱えた膝はこわばって
下ろした腰は冷え切って

青々とした何を見ていたんだい(見ていたんだね、)


 っ 

とすじは白い
 ....
わらさんのふるるさんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
貝殻のボタン- ふるる自由詩27*09-2-18
公園- ふるる自由詩9*08-8-4
しのばせて- ふるる自由詩18*08-3-22
折れ曲がった- ふるる自由詩9*07-9-29
いつか- ふるる自由詩8*07-8-20
- ふるる自由詩8*07-7-2
ランドセル- ふるる自由詩16*07-6-19
芝桜- ふるる自由詩9*07-5-5
屋上_で- ふるる自由詩13*07-1-9

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