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彼はまだわたしと
常夏にいる
半年の後には
都会に戻るだろうと云っていた彼がだ
確かに
都会に帰っていた時期もあった
度々帰っているとも云える
けれども
四年経った今でも
彼はまだわ ....
夢を見た
舟で落ち合う約束をした
あのひとはちっともわたしを迎えに来ない
わたしはちっともあのひとを迎えに行かない
愛について
わたしたちは思い違いをしていたのか
そして
体をひ ....
わたしはまだ熟していませんと
果実が云っているのに
かまわないよと
あなたは嬉しそうだ
故郷の味なのだろう
枇杷は好きじゃない
けれどそれは枇杷も
知っているようだ
わたし ....
{引用=ふたりきりでも まだ
さびしいので
ラジオをつけると あなたは
雨音だけで充分だと言った}
愚痴を云わないけれど聞けない
つまらない女ですから
晴れ女でいいねと羨ましが ....
わたしが
わたしを忘れるようになって
それでいい
あなたの声がする
欲しいものなんかない
わたしは空を見上げて
空の
落ちてくるのを待っている
運がなければ果物のひとつも
ねえ
言 ....