すべてのおすすめ
一人ぼっちだ
花々の中で
麦畑を風が渡って
そこに点在するポピーは
そのひとつひとつが
恋で
黄色と赤の美しい翼を持った小鳥が
巡礼道の真ん中で風に吹 ....
霧雨で
全部言ったら霧雨で
それは何千日っていう僅かな
俺たちの
永遠で
霧雨に緑は映えて
おまえの瞳の緑は映えて
そんなに静かに
生まれたての春の花々のように ....
やさしさもみんな抜け落ちて
そいつはセーヌの流れに消えた
キリストマリアを引っかいて
破れた爪で十字を切った
....
白髪を掻いて
新聞を読んでいる
あなたは
岩だ
猫を
下手くそに撫でる
次郎丸は
僕が名づけた
うちで生まれた猫たち 三匹
母親にとって
あんなに大切だった ....
僕が働く村は 小さな漁村で
大工仲間のゴルカ君と ベンチに座ってお昼ごはんを食べる
ゴルカ君の奥さんのロシェさんはお料理の先生で
ゴルカ君の持ってくるお弁当はいつもキラキラしている
ゴ ....
血、が、
腹の上にこぼれてとどまる
暗い おまえの血 月がこぼした おまえの血
おまえは笑っている
自分からこぼれ出た色の美しさに
おまえは目を見張る
血、は、
....
森を歩く
一人きりで
冬の森を
霧雨の中を
凍える手は
いばらをつかみ
血が流れる
痛みを胸に
胸の痛みは
置いてきたもの
馬鹿から始まり
今は世界
....
にぎってみな
ほら
もうだめだろ
そのタマネギ
切ったら泣くぜ
ぜったい泣くぜ
半分ぐらい
腐ってたって
ぜったい泣くから
まあ座って
二人で剥こう
そうして
....
あるところに男と女がいて
であって 好きあって
子供ができて 家庭を持った
あるところにできた二人の家庭は
明るい家庭で
子供は二人
跳ねて 飛んで
子供の頃によ ....