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ゆうたくん、
空の色なんてクレヨンのあお
たった一色でこと足りたはずなのに
昨日にはそんなことすらできなくなっていた

ゆうたくん、
10才のころの夢はサッカー選手、で
まぶたの裏で夕暮 ....
わたしたちの夏は
ガラス玉みたいに透き通って
どこまでも不安定に揺らめいて泡してく

炭酸水の中でうまく泳げない
わたしとあなた
きっとまったく別々のままに飽和して
まぶたの裏でまだ小さ ....
眠る前に
くちびるの形だけで
あなたのなまえ
を呟いてみたら
ほろほろと
星が生まれてく

夜は
思ったよりも深くて
あしたの方向で
あなたのなまえの星が揺れてる
不器用にしか進 ....
あの
見慣れた朝は
履き違えた
靴それだけで
不器用に
ほつれてった

夏が終わる日

あなたに
手を伸ばして
どうしたって
届かないのは
陽炎に
よく似た
寂しげな
 ....
フラットしたまま
夕暮れていく
音楽室からは
いつも
音のない
演奏会

放課後に
わたしたちは
どうしようも
ないほどに
透明で
同時に
不器用な
温度で
つま弾いてい ....
夜が
明けないうちに
こっそりと
地平から
覗いてみたよ
旅立ちの日


君の食べられる野菜
食べられない野菜
を知ってたのに
僕との距離を
知らない

やがて
そんな ....
夜中
水道から
ぱたぱたとなみだ
海になんか辿りつかないのに
机の上で
しまい忘れたサラダが
哀しい彩りで居場所をなくしてる
きれいに一人分だけ残して
あたたかみをなくしたイスが
部 ....
昨日の夜は部屋も静かな寝息をたてて
星だってずっと遠くに見えるか見えないかくらいだったみたい

眠る前のめまい
足の先から順々に音を失くしてく
無色に染まる
たいせつ
カーテンのうすみど ....
地下鉄を抜けて
まだ低いところで呼吸してる
午後一時過ぎ駅前広場
灰色の街で
塗りつぶされてく
人も教会も犬も風も光も私だって一緒よ
乗りついできた
ひとつめの駅の
名前は何て言ったっ ....
午後から雨

そうだね
草丈より少しばかり高いだけだよ
寝転んで空を覗けば
透き通ってくどこまでもずっと
背中がくすぐった痛いね
午後から雨だね
蟻が不器用な列を作って
ゆっくりと夏 ....
梟の反転する
新月の晩

張りつめた
輪郭をなぞる

三日月の指先

少女の
祈るためだけの
やさしいかなしみ

揺れる
唇から零れる
夜の羽音

葉擦れ

白昼夢 ....
{引用=木の芽を幾つ数えた頃に
木の芽を幾つ摘んだ日に

想い晴れないこの空で
幾度の晩を越したのか

ひとつ小さな結びの手
時には木漏れ日うたたね木

姿変われど弓張り月の
野原 ....
郵便受けに
さくらの花びら

淡い水色の
小さな便箋

ゆううつの波に飲まれそうな朝のこと

春はまだ見えない
思えば今年の冬はいつもより少し長い

便箋の封を切ると
中からか ....
夜になりきれない
うすむらさきの空

段々模様の
やさしい音色

坂道を
駆け足でころがる夕日

向かいには海
やがて落ちると
明日のために蒸発していく

町外れの工場から沸 ....
わらさんの夕凪ここあさんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ばんそこ- 夕凪ここ ...自由詩309-1-5
ラムネ- 夕凪ここ ...自由詩1508-12-20
わたしとあなたのせかいがつながればいいのに- 夕凪ここ ...自由詩808-9-25
Tシャツ- 夕凪ここ ...自由詩607-9-5
メロディッシモ- 夕凪ここ ...自由詩1707-7-20
あたらしいあさ- 夕凪ここ ...自由詩707-5-3
アスパラガス- 夕凪ここ ...自由詩1907-4-11
ふらっと- 夕凪ここ ...自由詩1007-4-4
地下鉄- 夕凪ここ ...自由詩307-3-30
クローバー- 夕凪ここ ...自由詩1007-3-26
羽化する夜- 夕凪ここ ...自由詩7*07-3-12
待ち惚け- 夕凪ここ ...自由詩9*07-3-1
たより- 夕凪ここ ...自由詩8*07-2-7
飽和する夜- 夕凪ここ ...自由詩9*07-1-30

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