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友人に
擬態する癖のある女がいる
よく家の中で
かくれんぼうをする
二人で
わたしが鬼で
十数えて振り返ると
家の中はしいんとして
空気がうす青い
百年前からこうし ....
帰り道
巨人が追いかけてくるので困った
新年早々
巨人に追いかけられるとは
何と因果なことであろうか
先が思いやられる
とりあえず
通りがかった神社に入って
巨人が通り過ぎるの ....
街灯の並んだ道を
一匹のかぶとむしが
低空飛行して進んでゆく
信号か何かの
赤い光を受けて
目玉も背中も
海老のようにぴかぴかしている
かぶとむしは
曲がり角で
ゆっくり ....
生きるのは/疲れましたと祖母が言う/空に刺さった冬の三日月
死にたいと/言えてしまう程わたしは自由/くたばることの出来ない自由
黄昏る/冬の寂しい路地裏に/孕んだ放火魔が火を産み落とす
....
小さい頃は
家の絵ばかり描いていた
庭付き一戸建て
という物質が
人生の最終形態であると
そう思っていた
今でも
画用紙を与えられれば
わたしは庭付き一戸建ての絵を
あの頃より
....
・
しゅんじゃく神社
と云う神社をみかけた
春寂神社と云う字である
煮過ぎた菜っ葉を
噛んだときの音みたいだ
と思った
神様も春は寂しいんだろうか
・
教習所の帰りに
落ち ....
受験を控えた少女が
堪えきれずに道端で
脱皮を始めた
その横をダックス・フントが通る
かれは短足を気にして
朝夕ぶら下がり健康器を
使っているのだけど
伸びてゆくのはもちろん
足じ ....
・
林檎は何時でも
小気味よい音を立てて
裸になってくれる
こんな女の人がいたらいいなと思う
十月の昼間は少し暑くて
隣家から
おもいっきりテレビの音声が聞こえる
シンクには
小腸み ....
母が二階で
掃除機をかけている
天井が振動
する度に埃が落ちる
右側の窓を
あけておくのを忘れてしまった
閉めっぱなしでは祖母が
家の中に入ってこられないのに
....
日を追う毎に
わたしの頭は
軽くなってゆくようです
わすれていくのだろうか
こんなにも容易く
赤信号が青に変わり
裏路地は繁華街になり
たった今あったものが
次々と消えてゆき
....
・
ひとあし歩くごとに
わたしの身体からは石が落ちます
からからに乾いた石は
薄い色をしています
わたしはそれを
さらさらかちかち と踏みしだき
疲労し続けましょう
名 ....
*
最近
妻が出来た
嫁を娶ったのではない
わたしは女であるから
正確にいえば
嫁の方から勝手に来たんである
或る夜のことだった
四百円を手にちゃらちゃらさせながら
....
・
曖昧に舌を含んで
ただ笑った
あなたの考えている事は解らないと
言われたから
悲しむだけの隙間も無くして
ただ笑った
薬は二週間分出たから良かった
・
フォークを持つと
人 ....
肉食のすずめさんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
癖のある男女
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吉田ぐん ...
自由詩
21
07-1-2
新年早々の話
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吉田ぐん ...
自由詩
9
07-1-2
かぶとむし
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吉田ぐん ...
自由詩
12
06-12-4
考えるのは生死について、そればっかり
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吉田ぐん ...
短歌
24
06-12-1
いえのえ
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吉田ぐん ...
自由詩
11
06-11-30
習作
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吉田ぐん ...
自由詩
8
06-11-15
或る平和の情景
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吉田ぐん ...
自由詩
10
06-11-4
所感
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吉田ぐん ...
自由詩
18
06-11-1
深層心理の怪物
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吉田ぐん ...
自由詩
7
06-10-13
わすれていくこと
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吉田ぐん ...
自由詩
14
06-10-8
石と旅する
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吉田ぐん ...
自由詩
12
06-10-8
妻の話
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吉田ぐん ...
自由詩
27
06-10-6
びょ、ーき
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吉田ぐん ...
自由詩
13
06-10-4
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