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薄桃色の花は手のひら
包んだ途端灰に変わって
冷たい風に
さらわれてゆきました
どこか見知らぬ街の
誰かの頬をざらりとかすめて
ほんの小さな
でも確実の
いたみを芽生えさせました

 ....
一匹の{ルビ蜻蛉=とんぼ}が
脚の間をすり抜けて
小さくさざ波立つ水田
暮れ翳り始めた空に
フラミンゴの色の雲

エミール=ガレの作品集を
撫でる指で繰っていた
男のこと

苗のき ....
若草色のスカートの金具が
押さえられた背中に擦れて
小さな傷をつくる
心地良く冷たい 磨かれた床は
父だったのに

眠ったふりをして
扉に向けた工作鋏を
両手できつく握り直した
桜色 ....
ただ今と開けたドアの
私の欠けた食卓は
とても幸せそうにみえた

壊れてしまえと願い続けた
間違っていたのは
私の方だったのかもしれない

湯気立つご飯に箸をつけ
そうであればいいと ....
はらだまさるさんのかやさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- かや自由詩10*07-6-17
予感- かや自由詩23*07-6-1
- かや自由詩8*07-5-11
帰宅- かや未詩・独白3*07-5-3

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