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「息を継ぐ」
分からないまま
首を縦に振る
流れにまかせて泳ぐ
そして時々溺れる
深い海の底で
深呼吸するような
青い空気に染まっていく
太陽と共に
嘘が暮れて
夜と共 ....
赤い空に埋め尽くされた僕の街を
一羽の鳥が見おろして
どこまでも どこまでも 飛んで行かない
落下した鳥たちを
踏みしめて歩くその頭上で
擦り切れたフィルムをなぞるように
その光景は繰 ....
{引用=
2005.10/23
}
灰皿に残った
くだらない意志の燃えかす
それはただ そこにあった
その向こうで
ステレオが鳴っている
英詞を理解できない君
意 ....
書けない言葉の奥の
足りない夕日の中に
今も聞こえている風景がある
諦めたその視線に映る手のひらと
日々表情を変えていく ベランダの空
懐かしむかわりに そっと靴を履く
今の僕らな ....
情報通の友人から
感情の食べ方を教わったので
早速今ある幸せをかき集め
ジックリコトコト煮込んでみたところ
これが何とも薄っぺらい味であった
アイスのフタを舐めているような
惨めったら ....
少しずつ 遠ざかった街で
午後の地下鉄に揺られながら
僕は いつかの頃を思い出している
目の前を
たくさんの人が
揺られ押され 通りすぎて
毎日決まった場所で
同じように吐き出さ ....
伝えることは
誤解を生むこと
そう理解した日から
少年は口を閉ざした
はい と いいえ
があれば充分だった
長い間そうして過ごした
これでもう あのはがゆい思いを
味わなくてい ....