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冷蔵庫の中に沈む午前三時の闇
車座に向かい合って呟き交わす僕らの言葉を
陰鬱に笑うオレンジ色が
少しずつ噛み砕いていく


(僕たちはどのくらい現実なのだろう)


昨日
 ....
星が生まれる場所を探すのだといって
青白い廃墟に続く石畳をただひたすらに歩く男
腕時計は
旅の最初に外して地面に捨てたのだそうだ

夜空は既に
公転することを止めた無数の星
見知らぬ星座 ....

明日あたりに世界は終わるんじゃないかな、と友人が訝しげに呟く。その呟き方がいかにも生真面目なものだから妙に不安になり、部屋の壁に掛けられた時計を見上げる。いくら眺めていても時計の針が全く ....

現在から百万年経った後の或る博物館を訪れる。超現実主義者の絵画にも似た未来の展示物に混じって、場違いなほどに色褪せた絶滅動物展示の看板。緑色のリノリウムでできた長い廊下の両端には無数の水槽が並び ....
地平線さえ見えないほどに
一面に広がる小麦畑の
只中に突き立った一本の潅木の下には人が揺れているのだそうだ

金色の穂が乱反射する
歪な真夏の陽光の中で
限りなく乾きながらしかし決して ....
恋人が去ったあとのベッドからはいつも決まって炭酸水の匂いがする
苛立ちが砂に変わるほどの長い時間の果てに届いた一通の絵葉書には
硬質で乾燥した陽光の真下で笑う彼女の影だけが黒く縁取られていた
何 ....
青山スイさんのUtakataさんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Récit- Utakata自由詩506-12-13
Estrellas_muertas- Utakata自由詩606-12-10
寓話#5- Utakata自由詩206-12-5
寓話#4- Utakata自由詩306-12-3
Espagne- Utakata自由詩506-11-6
L'eau_Gazeuse- Utakata自由詩206-11-5

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