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エメラルドグリーンの夜なまぬるい風がふたりを近付けている
陽炎を蝉が叫んで揺らめかす 入道雲が乗せてきた夏
わわわわと とおく、ちかくで鳴くかえる まっくらやみでわたしいまどこ
....
ぼくはまだいちご泥棒と眠りたい置き忘れたものばかりの園で
衝動を積み上げていく指先に梶井のレモンわたしのオレンジ
気だるさはインクに滲み水底の青い散文髪に絡まる
....
アクセルを
踏んで時計と
ルート見て
まぁ見てなって
こっからだろが
千年の
時を超えてもココで又
遭おうと告げて
はぁ?と言われて
あこがれる すなおなうたをうたうこと 花や草木や鳥のことなど
桜の木 春爛漫と咲き乱れ何も感じぬ自分の怖さ
花見上げ微笑む笑顔あざ笑い強くなりゆく折れんばかりに
逃げまどう人をテレビ ....
月末に アポイント 年下の
数字を上げない 一人も切れない 課長が机を
言い訳に ペナルティー ....
理由あって 理由あって 理由あって
出世の階段 神社の階段 女と階段
踏み外し 後ろ向き ....
不意打ちは
やめてください
私まだ
守りの魔法
持ってないです
もし僕が
感染したら
きみたちは
ちゃんと僕から
離れて逃げて
きみの落
した夕闇に
は誰かの
為にあけられ
たすきまがある
さよならは
私にはもう
ききません
夕焼けを背に
赤くなる頬
あなたとは
嘘でよかった
手作りの
バリアをはって
目をそらすから
{引用=
まっしろに結晶化した蜂蜜を ひなたでとかすきみをあいした
}
もうひとりには戻れない この背中の温かさを知った後では
ガラス窓に映るわたしに寄り添い、最後の日が終わろうとしてる。
本当は誰でもいいの わたしの手を引いて逃げてくれるひとなら
....
{画像=110417072954.jpg}
手頃なる橙ひとつ
夕暮れの熱き雲よりつかみ取ってよ
きみの持つ柑橘系のやさしさがあたしほんとは好きだったんだ
気まぐれに教えてくれる真実にどんな他意があるのか見せて
名字じゃなく名前で呼んでいいよって言われただけで口笛だね、春
ぎん色 ....
しらしらと騒ぎつづける常夜灯。白ちゃけた腕と、シーツと、骨と。
言葉なく羊の群か葬列か 食堂へ並ぶ人々の背中
膏薬を塗りたくっても痛いまま白いカルテと暦を散らす
....
靴箱に ぬか喜びのチョコレイト
同じ苗字のモテるヤツ宛て
この時期は
ダジャレみたいで嫌になる
「千代子」という名 隠す如月
チョコレート一生貰えない手相
生命線は やたらと長い
....
ほら、ごらん、寒さのなかのひだまりが「僕に帰れ」と言っているんだ
そうだねえ、最後に見たのはいつだろう。街に消される私の影を
その風の強さを不意に迎え撃つ、来たのね、春が、猛スピードで ....
枝の端に
咲きぬ君に目もくれず
落ちたその時
恋初める僕
帰り道 君は南に私は北に 二人を分かつ夕暮れに秋
ロンハーの青田典子が好きと言い笑い転げる君が愛しい
疲れてる君の様子に少し似たスーツの上着抱きしめたくなる
ネクタイを慣れぬ手つ ....
悲喜(ヒキ)とりどり
色鮮やかな
あの日の絵画
ただ「アリガトウ」と
隅に書き添え
かなしくはないと云ってよあおい檸檬
軽く齧ったあなたとわたし
黒髪が胸にまつわり痛くって
あなたを睨むそろえ前髪
爪を噛むしぐさを憎むいっそすぐ
指を ....
君はもう忘れたんだろ角にあるセブンイレブンでキスをしたのは
冗談にならない嵐 外に聞き“永遠はない”わかってはいる
「もしもし」とのろい私を罵ってくれるウサギが君ならよかった
....
アカ抜けた紫式部 連れ出して 都上空 歌詠みデート
あこがれを現実にする
十五の夜
早いね、人一倍
足早に
あっけない
すぐにでも
手を離せるのにベランダの
手摺に祈るは
「わたしに意味を」
空を見て
目を閉じたあと見えたのは
月明りに透けた血潮
「本当に好きな人はいないの?」と真面目な顔して私に聞くな。
「みんな好き。」そう答えてもあなたが満足しないと知っているから。
友愛も恋愛だって愛でしょう?どう違うかは知らないけ ....
立ち止まり
何を待つのか
空見上げ
来ぬ人思い
風舞う果てへ
会話なし ずうっと見てる窓の外 地下鉄なのに 地下鉄なのに
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