袋があって、それは不思議に光っている
袋の中に光がある
頼りない光だけれど、そっと触れると暖かい
袋は何の変哲もないありふれたものだけれど、
中からこぼれる光が袋をこの世にひとつしかな ....
?.
朝風呂が好きだった
その朝もおまえは
俺たちの小さな家の小さな風呂に
窮屈そうに仰向けになって
顔を沈めて
水の中で
目は見開いて
くちびるが
SEE YOU って
....
少しも嬉しくないのだ、という顔をして
柔らかく笑う君が
この手の中に入ってしまえば良いと思った
誰も
許さなかったけれど
喉の奥が鳴って
もっとずっと奥が痛む
そういう ....
春、生命を孕んだ風が吹く
母は児の明日を願って
俺はいずれ来る明日を待望
雪解けの音に耳を澄まし
花の香に夢を預ける
明日は来ないと知っていました
夏、生命を孕んだ風が吹く ....
ぼぼ
ぼぼってなんだか
可愛らしい
でも
ちょっと恥ずかしいことば
りんご
秋は実りの季節だね
りんご
とか
いい感じ
りんご
って禁断の果実
アダ ....
今日、貴方はこの世界を旅立ちました
それでもこの世界は何も変わらない
万人はこの答えに直面して受け入れてきた
若くして病で旅立つ人もいれば自ら望んで旅立つ人もいる
数十年前に一人になっ ....
4コマポエムを作ってみました
斬新すぎたかなぁ…
こぼしたなみだのぶんだけ、届かないものができたから
届かなかったおもいのぶんだけ、消せないものがふえたから
消えない記憶のぶんだけ、見えない世界が広がったから
あなたを見れなくなった ....
悲しみも
苦しみも
怒も
憎しみも
記憶全部消したい
だけど消せない
記憶消えない
僕自身が 消えてしまう気が するから・・・
....
大切な人さえも 守れずに
壊れ崩れた 弱気心は
ただ ただ 傷付いて
そのたび 静かに 流れる雫が
乾いた心を 少し潤してゆく ・・・・・
”君に逢いたい”
た ....
いつの間にか
和らいだ青色に
滑るように重ねられた
白色が
ゆっくりと
南へ流れてゆく
ああ やはり
とどまることは
許されずに
見上げても
見下ろしても
吹き抜ける ....
斑に染まる山もみじ、
濃くたちこめた秋の匂いに騒ぐ、
枯れ落ちた葉のざわめき
そして悪戯な、
木蔭を這う{ルビ下=しも}風 )))
そうだ哀しみは、
雲ひとつない秋空へと昇ってゆく
....
日を追う毎に
わたしの頭は
軽くなってゆくようです
わすれていくのだろうか
こんなにも容易く
赤信号が青に変わり
裏路地は繁華街になり
たった今あったものが
次々と消えてゆき
....
容れ物のように穴のあいた胸に
こっくりと深い紅の薔薇を生けた
晒されて焼けついた
空の心を
かざりたてた
胸にあいた穴が底をうがつ時が
いづれくることを予想 ....
君が
君が夕暮れならいいのに
ゆるやかに
侵食される
雲の隙間ならいいのに
そうして
一瞬朱に変わり
再び閉ざされる
僕は夜
君は夕暮れ
夜は待つ
夕暮れがゆく
....
ふと目にしたその分野が気になって
足を踏み入れたら楽しくなって
いつの間にか
一通りを知るようになっていた
学んだことは正しかった
考えることも正しかった
気がつけば背中に
「初心者マー ....
さよなら
と叫んで
返ってこない響き(ph)
{引用=
跳ねる跳ねる跳ねる少女
身重の母と
「オオカミに食われました。」
}
やっぱり嘘だ
さよなら取り消そうとも
返っ ....
棍棒を
作った
オークの
頭四キロの
素振りを
ずっとしてた
だってお前が
怖がるから
引っ越した家は
夜少し静か過ぎて
お前が怖がるから
まあ実は俺 ....
自己満足の
偽善に過ぎず
自分の喜びの為に
人を利用する
夜を泣き明かし
誰もいないことを
自覚する。
満足を知らない。
誰も助けてくれない
ただ音楽が僕の体を
伝って流れ ....
淡い彗星到来
さわりぞら
沖網に掛かる
幾千の廃絶が決心を垂らす
鉱石の連鎖
明滅の香澄
二重のIラインが
悲しく咽び濡れ
散ったのはいつだ
散るのはいまだ
微 ....
とめどなく流れる涙
痛む手首
私は混乱していた
何も分からない
いや何処かに冷静な私がいた
こんなことしてなんになるの?
そう想っている自分が
....
やわらかな枝を手折る途中で
雨雲をみた
止まり木をなくしてしまえば
よけいなうたを
聴かずに済むから
こころは
しずまる筈だったのに
しのびよる冷たさのなかで
雨雲のたくら ....
僕は
あの木のてっぺんに上りたい、と
あこがれてみただけだよ
幹にふれて
枝をみあげて
ただそれだけで
服を破いたわけでもなく
すり傷を負ったわけでもなく
あこがれてみただ ....
嵐の去ったその森は
かろうじて残った者たちが起き上がり
皆で互いを確認しあい
それぞれがその生をいそしむ
弱きものは流される
自然の厳しい法則は
世界の大小に関わりなく
適用されてゆ ....
心の中で呟いてみる
それは音にならない
透明な言葉
だのに君は振り向いて
どうしたのと聞いた
僕は嬉しくってさ
何でもないって言いながら
笑っちゃったんだよ
どうしたの
何でもない
たったそれ ....
貴方が愛されて
泣いてしまう夜を
時々知っている
涙を落とす
貴方たちよ
私は
祈っている
温かい腕に抱かれて
眠れ と
私は
想っている
私たちが繋 ....
願いをかけてみる
ほんの少しの祈りをこめて
届かなくていい
気付かなくていい
ただ笑ってくれれば
気持ちは知らぬ内に変わっていくから
確かなものなんて何一つないけれど
時がどれだけ流 ....
伴わない安寧を
手繰り寄せるように呼吸をする
いつも何処か背中越しに
冬の匂いを感じているのは
私が冬生まれだからだろうか
それとももっと違う何かがあるのか
雨降りの音を追って
傘を ....
?.
あなたを
あなたのすてきなところを
一日
大切にする
あなたを
あなたの汚れたところを
裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....
秋が訪れれば またひとつ
目じりに刻まれる年輪のようなもの
早いもので開け放した窓の外では
秋の虫たちが鳴き始めている
この様に季節が巡るのであれば
歳を重ねてしまうのも致し方無い事
抗っ ....
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