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初夏の山は
いいにおいをしたものを
たくさん体の中に詰めて
まるで女のように圧倒的な姿で
眼の前に立ちはだかってくる
たまに野良仕事をしている百姓が
山に見惚れていることがあるが
....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
※いちにちめ
朝起きたら
靴から花が咲いていた
綺麗な花ではなかったが
あんまり堂々と咲いていたので
迷った揚句に仕方なく
会社へは裸足で行くことにした
※ふつかめ
朝起き ....
二ヶ月ぶりに小田急線に乗った
眼がよく見えないと思ったら
乗客が全員保護色を着用している為
座席に溶け込んでしまっているのだった
水気の多い黒眼だけが幾つも
こちらを向いてぎろぎろ動いている ....
つまさきが冷えるので
靴下を買おうと思って
鳥の格好をして表へ出た
別に態とではない
暖かそうな上着を着て
マフラーをきちきちに巻いたら
鳥の格好になってしまったのである
ためしに玄関マ ....
今日もまた
放課後
シーソーの片側に座って
浮き上がれる瞬間を
待っている後藤くんは
自分を宇宙人だと思っているらしい
グラウンドには長く
影が伸びて
僕の生まれた星にも
....
明日は晴れだそうだ
一ドルは百十四円だそうだ
独居老人が遺体で発見されたそうだ
宝石はみんな鳥に
持って行かれたそうだ
誰かが売春で捕まった翌日に
似たような誰かが
表彰されてい ....
いまは更地になっている
高校の前から自転車で少しいったところの
あの荒廃した土地には
昔ジャスコが建っていた
しみったれた汚い店だったが
中にはフードコートもスーパーも
一応あ ....
やぎしきさんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(8)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
初夏
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吉田ぐん ...
自由詩
42
07-5-17
書店で働くということ
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吉田ぐん ...
自由詩
73*
07-4-25
朝起きたら
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吉田ぐん ...
自由詩
22
07-3-15
小田急線で行方不明
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吉田ぐん ...
自由詩
11
06-12-25
靴下売りと指人形
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吉田ぐん ...
自由詩
10
06-12-20
後藤くんのこと
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吉田ぐん ...
自由詩
15
06-12-12
頽廃
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吉田ぐん ...
未詩・独白
9
06-12-6
ジャスコ
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吉田ぐん ...
自由詩
21
06-12-4
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