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今夜も
アオガエルのなき声のする田園を眠る
庭で白い芍薬が
ほのかに浮き上がる
視線の静かなまなざしで
満天のせせらぎの
おもい出のひかり
帰れない真夜中のいっそう暗闇をます
アオガエ ....
A
趣旨がよくわからない格好をしたあなたは
私の家の前を通り過ぎてしまって
罰が悪そうなのと恨めしいのがまざったような顔で
ちょっと笑いながらこっちを見てたのを覚えてる
慣れてないのがバ ....
別に今、この瞬間に死んでも構わない
どうせ代わりなんていくらでいる
くだらない人間だ
どうせ私が死んで居なくなっても
一年も経たずに皆さん私の事など忘れてしまうでしょう
そん ....
すなはまにたたずむ
なもなきとり
どこにゆけずとも
りんとしていたい
でもときおりくずれ
すなになる
よるはひとこえ
ろろろ、となく
しずかなうみに
くるふねはない
....
なんだか涙が出てくる
理由は知らないフリしてる
それでやっと立てるから
空腹にも似た感覚
永遠などないのに
それを感じる今が
とてもつらくて
停止なんてしないのに ....
赤い鉄塔には子供が登る
ただ一番上だけを目指して登る
そこに何があるかとか
そこから何が見えるかとか
何も考えず
ただ、登る
銀の鉄塔には大人が登る
なるだけ上を目指して登る
そこ ....
真夜中に電気を消して
テレビの明かりだけで見渡す
この薄暗い部屋は
あたしの不安を増して
慣れることもない
この先の光を信じるなんて
不器用なあたしには望めない
だから夢を ....
誰も気付いていない
扁平な空と屋根の間に
ブランコがある
そこには
飛行機で行けないが
羽根をばたつかせても
到底届く高さではなく
梅雨にぬかるんだ地表と
レーダーに映る雨雲の間に ....
とある町に喋る猫がいた
人間の言葉を流暢に喋ることが出来た
人間の言葉を理解することも出来たので
世渡りがとても上手だった
人間はみな猫に優しくしてくれた
ただ言葉を喋れるとい ....
響いているのは雨音
夜が深くなると
それはいつか
遠い海に似てさざめき
わたしは
波に洗われたひとつの貝を思う
ところどころが欠けた貝殻は
すこしの闇を内包しており
誕生からずっと ....
中央の樹が鬼の顔に見えることで有名な雷雨公園
土砂降りの中 何十人もの人達が
傘も差さずに遊んでいる
僕は大きな滑り台の上で
いつまでも順番を待っていた
ふと手すりに電流が走り
....
「 もしもし 」
犯人「 おまえのとこの息子は預かった。返して欲しくば2000万円用意しろ! 」
{引用=
(イタズラ電話か?! もしかしたら誰かに試されてるのか? 誘拐ネタか とりあえず ....
うつ、という言葉が好きではありません
その言葉で
ああ、自分は、そううつというヤツなのだ、
と思えば
すこし、居場所をあたえられたような気にもなりますが
なんだか、その言葉ひとつで
自 ....
人の想いは伝染する。
だから、
いつでも素直でいよう。
いつでも笑顔でいよう。
沢山の愛を感じていよう。
小さな幸せを見過ごさないでいよう。
素敵な気持ちでいよう。
不意に闇に包 ....
生きている限り湧き上がってくる
もう駄目だと諦めかけた思いを
励ますかのように
五体のひとつひとつが
出口を求めようとさざめきだすのを知覚し
もうひとつの確かな意思
本能だとか呼ば ....
晴れた日に
テレビゲームをしていたら
外で遊べと言われ
公園でサッカーをしていたら
ボール遊びはするなと言われ
自転車で探検に出かけたら
行き先を必ず言えと言われる
ぼくたちの遊びを ....
人々の思いが 乱れ
官僚どもが あいも変わらず
酒池肉林におぼれ 不正を為す時
(権力者は政治家ではなくキャリア官僚)
天変は乱れるという
中国の古典書には
明確に書かれている
また ....
乾いた灰を
ふるい積もらす
都市の息吹
鋼鉄とガラスの高層ビルの輝き
ターミナル駅の喧騒も
ジーゼルエンジンから吐き出される
車酔いの成分も
灰として積もる
夜の煌びやかな ....
闘争本能が叫びだす夜
僕達は道端に捨てられた大きなタンスに逃げ込んだ
しばしの雨宿り
落とした鍵が車に轢かれて潰れている
仲間達は今夜家出の計画を立てないままに
今にも遠くに行ってしまい ....
私はバーテン
ただただ言われるがままに物を運びます。
貴方にオレンジジュースを差し上げます
貴方が其れで満足してくれるように
私には其れくらいしか差し上げれません
これ以上 ....
いつの頃からか
人は言葉を読むことから
言葉を見るようになった
歩きながら
食べながら
話しながら
読む言葉から
見る言葉へと変わっていった
布団の中でも
地下の中でも
....
赤い季節に地中から生まれた
はがねいろの声は途絶えて・・・
枕もとの灯かりが目を醒ますと
ベッドは無情のかげをみごもっていた
肩を切るそこ ....
「あの人、可愛いな。」
「付き合ってください。」
何で?
僕には理解出来ないよ。
ただ、可愛いだけ。
ただ、綺麗なだけ。
ただ、格好いいだけ。
それで付き ....
果てが薄闇にかすむ一本道
日が昇れば
僕は人を殺しに出かけていく
私が売るものは
身体ではなく情報なのよ
と
凛とした横顔
足首の清々しい青
彼女はコールガール
僕のたった一人の ....
仏蘭西語よりも希臘語よりも陰気な羅典語よりも
英語の発音が好きだ だから
私の名前を呼ぶときは
英語の発音で呼びかけてくれ
ルシフェルとの戦いで
華々しい戦果を挙げたのは遠い昔の ....
先生が言いました
「3日前に拾いました。これは誰のですか?」
キラキラ輝く宝石みたいな堕胎児
「それは僕のです。三日前に吐き出した、かくあるべき僕の夢です」
とてもきれいな夢にみんな含み笑い
....
東京にいるということは
木葉を隠すならば森へ と同じ意味であり
隠れた!隠れきった!やった!
と思っているのは実は私だけで
その滑稽な姿さらせば
ユニチャームのサンプルをもらうことも出来ない ....
人は必ず困難という壁にぶつかる
それはとてもつもなく堅く厚く高い
この壁を乗り越えるには
それ以上に心が堅く強く高くなければ
簡単にはできなそう
でも実はそんなことは必要ない
堅い ....
私のノートには白い文字で
フラットに似た記号ばかり並んでる
決して声に出してはいけない約束が
一番目に載ってたはずなのに
白すぎるせいで見えない
知らないで言葉にしてしまうと
「ん ....
「求めても求めきれない」
ありがとう、ごめん
君を好きになってもいいのかな?
ずっと、毎日君を思わない日は無い
そして、ずっと、胸が痛い
浮き沈みの激しい僕
楽 ....
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