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ここから遠い世界の果てまでゆけば
太陽に触れることができる
子供の頃、そう信じていた
でも、何故か僕は
朝陽が昇る東ではなく
夕陽の沈む西ばかり見ていた
この世の果てに想いを馳せて ....
優しい光が降り注ぐ
穏やかに晴れた休日の午後は
微風に吹かれながら
静かに死にたいと思う
毎日が死に続けていて
こころはこんなにも穢れているのに
姿は透明のままで誰の瞳にも映らない
....
吸いかけのタバコを灰皿に残したまま
別のタバコに火を点けてしまう
もう何杯目かは
忘れた
三半規管がサボりだして
その加速が止められないまま
もう上手く歩けるような気がしない
別に酔 ....
ふたりで
ずいぶん夏を歩いてきたね
波打ち際を振り返ってみると
たくさんの足跡が打ち上げられていて
見えないところまで続いている
きっと想い出になる時がきたら
一斉に海に帰ってゆくんだ ....
青信号の点滅
ギリギリで間に合わない
そんなことは
わかっていた
でも、
君と一緒なら構わない
そう思った
絶望的な結末
それでも今は構わない
君と一緒なら、たとえ
赤信号 ....
オゲンキ、 デスカ?
キョウ、モ
ミズノ音ダケヲ 聴ク
アクアリウム、ハ
シズカデス
、。
、、:。/
....
オルゴールの箱を開けると
止まっていた
あの頃の時間が動きだす
もうずっと昔
子供の頃の
何度も
何度も
キリキリと
キリキリと
ゼンマイのネジを巻く
子供の頃みたいに
....
絶望的な希望の唄を この世の果てで口ずさむ
崩れかかった廃墟に囲まれ 頭の中で鳴るメロディー
今にも消えてしまいそう
虚ろな偽の灰色の瞳は 透明さを無くしたガラス
自分 ....
僕の名前は皆月零胤 でも名前はまだない
多分それは小学五年の夏休みが折り返した
そんな時期だったと思う
空き地の隅には僕たちの秘密基地があった
それはホームレスのビニールシート ....
果てしない闇の中
なぐさめの月を抱く
その瞳に映す僕の罪は
笑うたび優しく刺さる抜けぬ棘
欲望は満たされることはなく
偽りのぬくもりは
終わったその瞬間から
この手の中から零れ
漆 ....
かなしいけれど しょうがないのか
なきむしだからどうしたらいいかな
しらじらしいえがおみせたりするし
いらいらしてたって それでもいい
うそつきなのになぜすきなのだろう
それでもいいとい ....
僕たちは気づかないうちに
夜の闇に飲み込まれていて
人混みに流されていた
ほんの些細なすれ違いから
互いに伸ばした指先も
届くこともなく
雑踏の中に互いの姿を見失う
あとほんの ....
瞳を覗き込んで
悪戯に誘いをかけてみようか
優しい風に乗せて
悪戯に愛を囁いてみようか
こころを曇らせて
悪戯に雨を降らせてみようか
今夜の三日月ぐらい薄っぺらなこころで
....
夏の青空にサナトリウムの白い壁が
セラミックナイフのように突き刺さる
静脈に流れる爽やかな風を感じるように
鉄格子の越しのひこうき雲は流れて
エアコンの室外機からの水溜まりに太陽が
反射して ....