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さよならの日は 風の日だ
けれど 怖がらなくていい
雲はいつだって自分を壊してゆくし
空だって ためらうことなく色を捨ててゆく
こうして みんな秋になってゆくんだ
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母のいた畑に 花が咲いて
緑のつるが 今も空をめざす
木綿の空から雨が降る
やわらかな しずくは
ふくらみはじめた えんどう豆と
強い夏を育てるために
静かに 静かに
あれは 白 ....
胸の孤独に 居場所がなくなるとき
懐かしい場所に帰りたくなる
プラットホームの人混みに まぎれてしまえば
夢を見ながらでも行けるはず
時を止める力など ないけれど
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おりがみの花は 指先で生まれ
おりがみの花は 手のひらで育つ
思うようには動かない きみの指先から
空の色をした 花が生まれて
思うようにはならなかった 私の手のひらを
四月の色で満たし ....
なぜだろう あなたが
ふり向く瞬間が わかる
どうしてだろう あなたが
求めたものが ここにある
なぜだろう 私が
凍らせた言葉を 知っていて
たやすくそれを 解きほぐしてゆく ....
幸福の置き場所は
海のにおいのするところ
大事な言葉が生まれたところ
風がとおりすぎて
小さな駅におりると
細い道の向こうがわ
手に持った荷物の
不安定な重さが
私であることの証
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