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ある冬晴れの日のその空と
同じ色の表紙をした
日記を買った
他に種類はたくさんあったのだが
それはひときわ僕の目を惹いて
一度手に取り
一度戻して
もう一度手に取り買ったのだった
....
体が
向かい風にほぐされる
気の遠くなるような 長い
坂道で
すっかり気が抜けた街は
午後の光に洗われて
いつかどこかで見たような色合いに
染められている
道に落ちた影の輪 ....
かさぶたを剥がす勇気を持てないまま 大人になって
涙目の思い出も忘れて
心の水気が渇いてしまう前に もっと遊ぼう
繰り返し繰り返し 遠くへ飛ぼう
ゆらゆら ゆらゆら たよりなく揺れて やが ....