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年の瀬になると、人さらいがやってくる。寒くなって
きて、その年を振り返って、いろいろあった年を、あ
るいは何もなかった年を、何となく思い出している時
に、みんなが忙しくなって、着ぶくれした身体を ....
茅ヶ崎の海を憶えていない
浜見平保育園も
それから後の二宮の
梅花保育園のことも
みんな憶えていない

母にきけばあの頃
ひとりで保育園をぬけ出し
街中をさまよっていた
こともあった ....
水の本を開く
文字は流れ出し
意味は溢れ出し
あとには
水の思想だけがのこる
川によってはこばれ
人びとの喉をうるおしながら
水の暗喩が偏在する
その波の繰り返し
晴天と雨天の交替
 ....
カレンダーを一枚めくる度に
当たり前に季節は深くなってゆく
ビルとビルの谷間の廃屋にひとり住む老婆は
知らぬうちに彼方からの者を迎え入れる
表通りでは今日も賑やかな工事が進み
誰も気づかぬう ....
未有花さんの岡部淳太郎さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
人さらいがやってくる- 岡部淳太 ...自由詩711-12-31
迷子(幼年篇)- 岡部淳太 ...自由詩9*07-10-4
水の本- 岡部淳太 ...自由詩1107-8-24
秋の暦- 岡部淳太 ...自由詩7*06-9-16

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