すべてのおすすめ
旅先の田舎のベンチで
君の名前を見つけたよ
夏子
いつたい誰が 断りもなしに
君の名前を書きつけたりしたんだ
(こんな色褪せた おんぼろベンチの
背凭れに 乱暴な稚拙な字で ....
笹薮の中の
一輪の百合よ
かぐはしくも
夢幻のやうにともつてゐる
白い灯よ
潤ひのない荒野に
花弁をひらく
おまへのその
ひそやかな立ち姿は ....
詩は語らずに歌えって
俺の先生が言った
先生って誰だ
そう訊くから
雀だって言ってやったよ
スズメ?
雀だ 雀だ 雀の学校の先生だ
俺はそう言うしかなかったぜ
だって、その通りだも ....