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空が滲んでいる
夏の午後の昼下がり
遠くからだんだんと自分の方へ
その暗闇が近づいてくる
あっという間に
滲んだのは空だけではなくなった
明確だった単語や熟語の中を
その雲は浸透してくる ....
梅雨の合い間に晴れた空
光が大地に降り注ぎ
静かな時の始まりか
風も涼しく穏やかに

白雲浮かぶ青い空
豊かな緑浮き立たせ
夢見る時の始まりか
心鎮まる和やかに

畑の作物採りに行 ....
みんなが川で遊んでいた
川の回りに落ちている
材木とか箱とかを拾ってきては
川に流して競争していた

次の日も
みんなは昨日と同じように
草むらの中で下を向いて歩いては
水に浮かぶもの ....
探し物をしていたら
押入れの奥から出てきた
学生時代のルーズリーフ
こんなものがこんなところに
物理のノートだろうか
数式やらグラフやら
長々とした漢字による専門用語やら
今では何が書か ....
林の中の記念碑が
どこか重たい空気に包まれて
その横にぼくたち二人が立っている
君は説明書きの立て札を
じっと読みながら
この記念碑が何であるのか
話し始める

ぼくたち二人にとって
 ....
大切に使ってほしいからと
単純な直方体ではなく
いろいろな形の消しゴムが
たくさん作られた
なるべく人気のある人形や
自動車や食べ物など
色や匂いも工夫されていた
開発が開発を繋げ
本 ....
ふうと一息
空に向かって
シャボン玉が膨らんでゆく

光に照らされて
青くなり
赤くなり
くるくる回る

たくさん飛ばして
気づけば
シャボン玉の空

地上では
アジサイが ....
雨降る夏の若き葉に
雫結びて一つ落ち
下の葉受けてまた落ちる
その{ルビ音=ね}はまさに時のよう

雨降る夏の黒き地に
蛙這い出て一つ鳴き
雨水打たれまた当たる
その絵はまさに歌のよう ....
白にだって
暗い部分はあり
黒にだって
明るい部分もある

規格化された文字にだって
心があり
心が豊かな人にだって
画一もある

すべてのものは
動き
動き続け
変化し
 ....
見えているものは
ただ単に
見えているだけであって
見るものを
見ていないのかもしれない

見えているものから
見えるものを見えたとき
初めて見えるのだと思う
目を開けなくても
見 ....
ふと机に落ちてきた虫の
羽が綺麗に光っていた
いつもは黒く見えていた羽は
さわやかに透明だった
何の因果があって
ここに落ちてきたのか
少なくとも自分に
わずかな命の存在を
教えてくれ ....
炎は燃えたまま凍っていた
寒さが突然とやってきて
熱い炎を丸ごと凍らせたのだ
絶えず形の定まらない炎は
この冷たさに固定された
動こうとする意志を持ち続けたまま
静止している
その世界で ....
夏はまっすぐだ
降り注ぐ光や
伸びでくる枝など
何から何まで直線で
それでいてどこか
やわらかい
まっすぐな夏は
どこもかしこも元気で
隙間があれば
そこは自分の場所だと
我先にと ....
風の中に夏がいる
瞳を輝かせている夏がいる
汗の匂いが風を通して
伝わってくる

じりじりとする太陽の
その気温に負けないくらいの
心に燃えるものを抱いて
一生懸命の夏がいる

結 ....
大きな葉の下から
そっと空を見上げると
とても薄い緑色が輝いている
そろそろ夏が生まれる
風が吹くと
きららとした緑色は
暗くなるけれど
遠くで流れている川の水のように
他の場所で光り ....
あなたの隣に
夢を置かせて下さい
ほんの小さな夢ですが
あなたの隣にいる限り
とても生き生きとします
あなたが喜ぶと
小さく羽ばたく音を出します
ただ
あまり見つめられると
照れて縮 ....
ぼんやりとした光が
畑を一面に降り注いでいます
真っ赤な郵便局のバイクが
畑の中を通り過ぎて行きます
なんだか春らしい
道の草が風で揺れています

ゆるやかに道が曲がっています
雀が私 ....
山奥の一軒の家のために
立てられた電柱は
その家に誰も住まなくなってからも
一人で立っていた
電線はつながっていたが
電気が流れることはもう期待できない

電柱は昔を思い出した
まだそ ....
ロカニクスさんのぽえむ君さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空が滲んでいる- ぽえむ君自由詩19*07-7-30
夏の光が浮いている- ぽえむ君自由詩13*07-7-8
夏の川- ぽえむ君自由詩11*07-6-26
思い出ルーズリーフ- ぽえむ君自由詩11*07-6-25
記念碑の横で- ぽえむ君自由詩6*07-6-23
大切な消しゴム- ぽえむ君自由詩5*07-6-11
シャボン玉の空- ぽえむ君自由詩14*07-6-8
雨降る夏の- ぽえむ君自由詩12*07-5-30
月と太陽- ぽえむ君自由詩14*07-5-28
見えているものは- ぽえむ君自由詩11*07-5-26
子虫の羽- ぽえむ君自由詩7*07-5-17
凍った炎- ぽえむ君自由詩13*07-5-16
まっすぐな夏- ぽえむ君自由詩9*07-5-14
風の中の夏- ぽえむ君自由詩9*07-5-12
夏が生まれる- ぽえむ君自由詩28*07-5-2
夢を置かせて下さい- ぽえむ君自由詩12*07-4-27
なんだか春らしい- ぽえむ君自由詩12*07-4-21
一人ぼっちの電柱- ぽえむ君自由詩18*07-4-18

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