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闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
真実の森を彷徨っていると公言しているが、その実 森の木が枯れているのか繁っているのか覚束無い足取りで、たくさんの人間に地図を提供している。
お前の地図は誰が書いたのか?己自身に問いか ....
突然見舞われる不幸は
偉そうなご高説によるものではなく
リアルな現実でしかない。
直面する哀しみは
勿体ぶった芸術作品の中にあるのではなく
喪失したという現実の中にある。
今見ることの ....
超音速で舞い降りたガルーダの
尻尾の先にくっついたまま
世間を見てきた烏天狗の出来損ない
それが自分の姿で
嘴はもちろん黄色かった

そのまま部屋の中に入る
無音
嘴と眼をカッと見開く ....
鳥も帰らぬ街の残骸
その真上にも空が拡がる
空には厚い黒雲が犇めき(ひし)
雲の凹凸にたくさんの泣き顔が
泣き出す雨の一粒一粒が
いのちのかけらであったため
泣き出す雨に佇んだ
涙袋が途 ....
※しゃっくりする男の隣で聞いてる音楽

※詩の作法でなににもまして音楽だと説いたベルレーヌ


言葉は旋律にのって

意味の無い音楽ほど
美しいなどと
仲間内で褒め合っている。
 ....
天に向かって屹立する塔
尖塔、巨大な実用性か
シンボルとして辺りを睥睨する
関東平野の中奥へも
その塔は睨みをきかす


馬鹿ほど高いところが好きだよ
O君
君のおかぁさんは橋の ....
 単純な方法に慣れて親しんでいたおれには、この街の未来がありありと見えていた。ありとあらゆる工場は廃墟と化す前に打ち壊されて、その代わりに実体のない紙幣に踊らされたモラリストたちが残飯を食ったりするレ .... 大きな雪原に小さな染みのような点
黒い点は次第に拡大し一匹の黒い犬に
大きな黒い犬は狼にメタフォルモーゼする。
孤独な雪原の染みはじっと前方を凝視した後
素早く雪原を横切り
エルクの群れを追 ....
雨が静かに降っている。
この悲しみを流せるか
悲しみすべて流せるか

雨がしとしと降っている。
この嘆きを流せるか
嘆きをすべて流せるか

雨がひたひた降っている
この苦しみを流せる ....
仕事帰りに街を歩けば
赤い灯青い灯夕闇を照らす。

裏通り馴染みの
一杯飲み屋に
そこに
今日を捨てに行く。

そこでぼくは
ひたすら喋りながら
呑み続ける。そしたら
なんだか偉 ....
鳥も帰らぬ街の残骸
その真上にも空が拡がる
空には厚い黒雲が犇めき(ひし)
雲の凹凸にたくさんの泣き顔が
泣き出す雨の一粒一粒が
いのちのかけらであったため
泣き出す雨に佇んだ
涙袋が途 ....
逆立ちする樹は
王子の星を三本で覆い尽くし
そのうち星は崩壊
逆立ちする樹は
なぜか地球の一角に
サンテグジュペリの祖国の支配
沢山の奇跡の巨大な島
地上の奇観 バオバブの森

漂流 ....
碧い海に円く赤い太陽が輝き
青い空には白い波頭が遠望できる
赤い雲のたなびく先には
山の端が曖昧な稜線を見せて消えて行く
樹木は影しか形成せず
息づく季節はすでに過ぎてていた


闇 ....
空に浮かんだ白い雲も
涙を抱えて浮かんでいるのですが
独りぽっちの時はじっとこらえて雲のまま
みんなが泣き出すまでは っと
涙を抱えて ぽっかりと

空を飛び回る鳥たちは
空を見ながら飛 ....
泣き顔が
僕の世間の片隅で
次第次第に数が増え
しかも奴らはでかい顔
僕の居場所を奪ってく

泣き顔が
僕の世間の真ん中で
どんどんどんどん数が増え
しかも奴らは湿っぽく
僕の顔も ....
かんかんかんかん
かんかんかんかん
赤い光の警報機
降りる遮断機の
その先は
急行電車が
飛んで行く。

かんかん手を振る
二歳の子
電車を見ながら笑っている
夕日はとっくに夢の ....
忘れられた小さな空がある。

初夏の風を受けて
駅に続くなだらかな坂道を
歩く途中にある
金網のフェンス越しに

名も知らない花の群生
赤紫の小さな花を
背の高い茎にたくさんつけなが ....
 立ち去る君にかける言葉も無く、
立ちつくす僕は一匹の蛙だ
やっと啓蟄になったのに
気が付いた時に
桜の蕾はパンパンに膨らんで
僕らの別れを祝うように
枝は軋んでいた。

僕が声をかけ ....
やっと唄えるようになった16人が
唄った歌は
たくさんの人に向かって
中空を漂っては消え
漂っては消えてしまうので
なかなかたくさんの人たちには届かず、
僕たちはもう一度中空に向かって唄っ ....
嘘つきたくて
小柄な爺の世迷い言

小僧よく聞けこの俺は
15の時には家出して
街から街への放浪暮らし
幾度も幾度も死にかけて
山の上から街を見て
谷の底から月を見て
たどり着いたが ....
5歳の僕は風の中にいた。
底の町から吹く風は暖かかったが、
上の町から吹く風は冷たかった。

底の町から吹く風を顔面に受け止めて
膨らんでゆくと
僕は虫になって舞い上がった。

谷の反 ....
理来さんの……とある蛙さんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月光- ……とあ ...自由詩22*12-3-8
先導者- ……とあ ...自由詩8*12-2-29
あれから_ー哀しみ- ……とあ ...自由詩1212-2-23
チューニング2- ……とあ ...自由詩10*12-2-21
見知らぬ街2- ……とあ ...自由詩10*12-2-16
- ……とあ ...自由詩8*12-2-14
- ……とあ ...自由詩9*12-1-26
独白- ……とあ ...自由詩6*11-11-3
肉食- ……とあ ...自由詩12*11-10-31
雨の唄- ……とあ ...自由詩711-10-11
酒呑み2- ……とあ ...自由詩16*11-4-30
見知らぬ街- ……とあ ...自由詩7*11-3-23
バ・オバブ- ……とあ ...自由詩11*11-2-17
ひかりのや- ……とあ ...自由詩14*11-1-24
ぽっかりと- ……とあ ...自由詩9*10-12-19
泣き顔- ……とあ ...自由詩5*10-10-15
かんかん踏切- ……とあ ...自由詩6*10-8-6
小さな空- ……とあ ...自由詩20+*10-6-11
別れの蛙- ……とあ ...自由詩13*10-4-13
僕らと言うには薹(とう)の立った16人へ-合唱-- ……とあ ...自由詩11*09-7-20
嘘つきの- ……とあ ...自由詩5*09-7-6
そこの町- ……とあ ...自由詩13*09-6-24

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