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人目をはばかりながら夜は
汗ばんだ首筋に歯をたてる
梳いた黒髪をかきあげて
受け入れてしまった恥辱
かつて少女の頃に見た
甘美な夢とはほど遠い
なんの形も示さないのに ....
1.
もわもわ
と、ふくれあがる嫉妬心
あなたが遠くをみつめるその先に
見えるはずのない影を見ては
心に広がる黒い雲
2.
クルクル
と、まわる私の猜疑心
ゆう ....
海鳴りは遥か遠くでさざめいて
波間に浮かぶ言霊たちは
いちばん美しい響きを求めて
たがいに手を伸ばしあう
砂浜に打ち上げられた巻き貝は
もはや亡骸となり果てて
右の耳に ....
東京は
私たちの隠れ家だった
誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった
東京タワーも水族館も
....