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自転車の前に乗りたる幼な子が
大きく欠伸す 夕の街に

風吹けば木の鳴る音に幼子は
遊びをやめて空ふり仰ぐ

雪景色見ゆるようにと干物を
片寄せ午後のお茶のひととき

身辺を整理すと ....
ひとしきり赤子の泣き声聞えきて
蜂が屋根より高く飛び行く

入り口に蜂が二つも巣を作り
猛暑にうだる昼に飛び交う

焼けし如く川原の上手はみどりなく
川も細りて水鳥哀れ

狭庭の木の ....
声高に客呼ぶ声に客は無く
山の如くに蟹を売る店

降りそうな空を支へて木蓮は
仁和寺の庭に煙るごと咲く

尼寺はどうだんつうじに囲まれて
静かな一角春陽をまとふ

雑踏はめっきり ....
クーラーの中より外の景色見る
動くものなく こげつく日照

病院の中は涼しく すがすがし
なれど病む人心如何にと
目の前の妖しき影にいぶかりしも
あげ羽蝶なり思はず和む

家毀ち空地となりて草萌ゆる
中に蒲公英艶やかに咲く

北山は吹雪と見えて霞みゐる
吾が行く川辺 陽は燦燦と

山茶花の花 ....
草あかり部屋の中までたちてくる盛りゆく
飯も腕も染まれり
       (嵯峨花の家)

行きあたる程に飛び交ふ黒き蝶
幻想めきし庭に立ちたり
          (嵯峨花の家)

 ....
今朝ほどの言ひすぎし事悔い乍ら
帰りくる子のおそしとぞ待つ

帰り来し子の淡淡と語りかく
明るき声に救われしなり

屑かごのプラスチックは音たてて
生きもののさまに動きを見する

も ....
梅雨空の比叡の山に雲低く
梔子匂ふ川風吹きて

何やらむいぶかりて見し窓の外
夜に入りて降る雨しぶきなり

もの忘れひどき此の頃 娘が笑い
用多き故と言いわけをする
無花果が口あけ雨を受く姿勢
姑独り居の狭庭の隅に

家の建つ工事現場の土もらい
それぞれの鉢に土満たしてゆく

人よりもおくれて登る鞍馬寺
熊に注意と立札のあり

足弱き友に ....
バス降りて 草むら行けば足もとに
稲穂ゆるがし イナゴ飛び立つ

秋雨のやうやく上りし宵の月
ジャンケンをして大人賑やか

耳もとに娘がつぶやきぬ生え際の
薄くなりしと夫のことをば
 ....
単純に奇声を上げて喜こべる
子等に渇きし心ほぐるる

ねぎらいの言葉を明日はかけるべく
目覚時計の ねじを巻きつつ

奴凧吹かるるさまに幼子が
犬を追い行く 梅雨の晴れ間を

苔庭に ....
洗濯機の渦に心を巻き込みて
しみつく澱も洗い流せり

長雨のやみたるあとに松葉ボタン
閉ざせし心も開くがに咲く

娘が生けし菊に顔寄せ深深と
秋の香かげば夏も惜しまる

二十世紀 ....
加茂川に降る雨と共に昭和逝く
 何時もと変わらぬ景色まぶしく

編隊のかたちに鴉帰りゆく平成となる日の夕空を

永かりし昭和の御代も終焉となりて
小雨降る 夜となりけり

親しめぬ言 ....
水鳴ハヤテさんのむさこさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
67P_「短歌2」より- むさこ短歌5*07-10-21
63P_「短歌2」より- むさこ短歌1*07-10-17
56P_「短歌2」より- むさこ短歌5*07-8-21
平成十九年八月十八日- むさこ短歌2*07-8-18
43P_「短歌2」より- むさこ短歌5*07-7-25
40P_「短歌2」より_〜嵯峨花の家_etc- むさこ短歌8*07-7-22
37P_「短歌2」より- むさこ短歌8*07-7-20
29P_「短歌2」より- むさこ短歌5*07-7-9
28P_「短歌2」より- むさこ短歌6*07-7-2
27P_「短歌2」より- むさこ短歌11*07-6-29
18P_「短歌2」より- むさこ短歌8*07-6-14
11P_「短歌2」より- むさこ短歌10*07-6-8
12,13P_「短歌2」より_平成元年- むさこ短歌11*07-6-3

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