おかもと君は
わたしの初めての人に
なってもいいと思ってたのに
夢ばかり語って
てんこーして行ってしまった
手紙を書くよと言ったきり
年賀状もこなかった

おかもと君の夢は
とほうも ....
静かな湖面に
あなたとわたし
ふたりきり
いつもは感じ得なかった
あなたの男らしさを
ちょっと見直してみたりして
(フレアミニなら喜んでくれたかな
季節はずれの湖面に
あなたとわたし
 ....
雲の切れ間から日が差した時

林檎の赤が眩しいのは 罪のせいだ って気がついた

すぐに遠ざかっていくあなたに

また会えるかな ……なんてね

少しだけ夢を見させて 

 ....
ああ見えていつも

甘いモノを欲しがっている人だった

それなのに結局

私が差し出したものは選んでくれなかった

だから あの夜飲み込んだ金平糖は

今もおなかの中でイガイガ ....
通過電車が
高音の向こうに消え去り
どこまでも
正しいラインを描く傷跡のような
線路上の余韻を見やる


風と白線の内側に
残されたわたしは、ひとつの
丸められた ....
雨の糸の隙間に
夜は満ちて
ストーブの熱が
そこだけ幸福とでも言いたげに
ほんのり春を創っている

きみと並んで傘をたためば
二人の水滴は
余分な約束事のように散らばって
冷えた ....
糸の光
曇に沈み
雨は低く
小声 小声


まぶた かけら
冷えて重なり
愚かしさのまま
流れ 昇る


高く積まれたもののなかから
少しだけ見える鏡の先端
ま ....
      ――Sに



すべての結果に原因があり
物事は (心の中の事象でさえも)
そのまっすぐな道を歩いているだけであった

だが

垂直に落ちる滝のようにひとつの感情が
 ....
月の裏側には湖があって
そこではフナがよく釣れる
月のフナは泥臭くなくとても美味である
レンズで焼くと水色に変わる
透明になる直前までよく焼くのだ
これは父の好物でもあった
あなたにも食べ ....
ぱちんっ

私は目を覚ましました
一瞬お店に戻ったと思いました
でも周りに兵隊はおらず
穴の開いた石や
緑色の草が
代わりに沢山いました

私は地面に座ると
浴衣を着なおし
涙を ....
ゆらゆら 水が揺れてます
私の赤い浴衣は 
ひらひら 水に浮かびます
私はこの店のお姫様
簡単には摑まりません

今日もきらきら泳ぎます

周りの小さな兵隊は
赤色黒色 ....
ネコという動物には日陰と日向の区別がある
犬にはそんなものはない
日陰だろうと日向だろうとかまわず歩くだろう

夏、日陰から日向へ移動したネコには
移動についての想いもあれば
移動による変 ....
あなたの耳たぶが
私を誘うから

ついフラフラと
あなたを誘ってしまったようです

あなたの耳たぶが
噛んで噛んでとささやくから

ついフラフラと
あなたに触れてしまったようです
 ....
引っ越したアパートは
薬屋の二階だった
辺りには小さな商店しかなかったが
近くに大きな川が流れていて
君の心を支えながら
よく土手を歩いた

神社には大きな桜の樹があって
薄紅の季節を ....
そら
 そう
  ほら
   みて
  ここ
 そこ
むこう
 ぜんぶ
  ぼくに
   とって
    ふかく
  やさ ....
夜のアスファルトと
それに密着してゆく夏と雨とへ
車の落とす赤が付着しては
ひゅっ、と
離れてゆく一秒一秒、その風に
肌寒くなれる体の、少女である体の、わたしが
 ....
今朝卸したばかりのお洒落なパンプス
爽やかな淡い色合いのパンプス
新人さんと間違えられたくない思いで
ヒールをちょっと高めにしてみた
でもつま先はさっきからストッキング越しに
どこか逃げ道を ....
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