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帰ろうか、帰ろう
雲雀を見に
飛行機の音を聞きに
私の空想が止まる瞬間は
ワン!
という声が聞こえたとき
庭の草木すら記憶になく
ただ会うたび肯定してくれる
存在のもとに駆け寄 ....
遮光瓶をのぞくと
オイルが少しと
後悔がいっぱい見えました
私は窓を開けて
フタをとった瓶を掌にのせ
太陽に差し出しました
ほんのひととき
りんごのような香りが
漂って消えまし ....
絶対割れない泥団子だよ
あの山の土と水に
恩と憎しみ混ぜて
ぎゅぎゅと固めるとできるんだ
それを繰り返すこと十年
鉄のボールみたいでしょ
と少年に手渡すと
彼はすぐにコンクリート ....
少し遠くに執着が見える
何もないアスファルトへの
紐を引っ張られ、首輪で引き戻す
あの好奇心 あの自己主張
かつて共に過ごした老犬の気配に
身をゆだねてみる
成し遂げた人たちの無関心に ....
どうしても空を飛びたいらしいので
象が踏んでも割れない筆箱をあげると
「二郎さーん!」と言って地面に投げつけた
私は冷や汗をかきながら
「確かに弟ができたら二郎と名付けるつもりでした」
....