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ひんやりした おんなのひとの細い指先を噛んで
ゆるくウェーブがかった髪のなかに 僕の手を差し込む
そう こんな 汚いネオン街を見下ろす山道の中で
ぼくは お ....
三月九日午後四時時四十五分
僕は友達に会う約束を破られたので
しょうがなく家まで帰っていたら
前方の空 遠く彼方でカラスが堕ちていった
南無。
思ったのは それく ....
宙に舞う女
くすんだ夜空に溶け合う駅前の噴水をぼんやりと眺める
俺の目がくすんでいるのか、それとも
その答えを出す余裕すらなく
俺は俺の目を噴水の前にたつ女へと視線を移らせ ....