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一
真夏の昼下がり。
海へと向かう埠頭をめざして
ただ、闇雲に走るのは
未知のウイルスに侵された
一匹の狂犬。
ザー、ザーと耳の奥で
鳴りつづける不気味な雑音。
熱を帯びた鼻 ....
薔薇色の大理石の壁
ふりそそぐシャンデリアの光
ペルシャ絨毯の幾何学模様を踏んで
白いドレス姿の君が浮き立つ
言い知れぬ暗みと喧騒の中を
艶やかな笑みとともに君が通り過ぎる
氷を砕き、 ....
合わせ鏡の無限につづく
午後の部屋に宝石ごと散らばる
湿った夜の匂いは 勢い、
女の前髪を固めるスプレー
そして酷くリアルな口紅の
仄かに苦い蝋の味。
――さて、早々と店にゆく
カウ ....
一 風呂
陽の涼しい頃。
「お風呂からどうぞ
と彼女(?)は云った、
日本式の内庭に案内されると
葦簾張りの小屋に岩風呂があった
霞んだ白に残した青み、
空高く尾翼は全く見 ....
風が死んで、
また一人、また一人倒れ
アジアでは奇形の動物達が生まれ
生まれては殺されて
蒸せるような夏
君が棄てた女
――は、ブラウス姿で
ごろり仰向けになり
天井を見つめたまま ....
朝露に濡れた葉のギザギザ。地表を這うように草木を透かして訪れた地獄の陽を浴び、緑に燦然とかがやく【ヤマソテツ】と呼ばれる羊歯を踏みながら言葉なき森の奥深く、「幸」住むと人のいふ原始の密林を駆け巡る雛 ....
M子はさぁ、
ちょいと小柄な女なんだけど
子持ちでキャンキャン働くOLで
けっこう可愛いんだけど だいぶ生意気。
去年の暮れ・・・・部長とさ
ホテルから出てくるクルマに
サングラスかけ ....
ほのぼのした顔で
有るったけ ふみにじり、
思う存分に略奪して
走り去ろうと
する
と、
足に纏わりついた母
「行かないでおくれよ
なんて云うので
「ああ、そう
お腹 ....
未来から来たという」あなた
ノースカロライナ州シャーロットから
遙々、次元高速鉄道アムトラックに乗り、
核の冬に埋もれる アパラチア山麓を越えて
ジミー・ロジャースの歌声とともに
揺れる/ ....
世界同時革命の僅か数秒前――
雪の溶けた路面に滲んだ血の色を見下ろす
LED信号機と、旧いアナログの時計台、
やがて爆撃されるであろう
銀行、教会、幾多の官公庁
崇高な思想に値しない愚者 ....
ああ、傷だらけの天使たちよ!
天使のながす涙をボクは見た
愚鈍なボクたちは、
天使がひどく疲れているの知らない
嘆きや不満や愚痴にうんざりしているのを知らない。
だからボクたちはそろ ....
及川三貴さんのatsuchan69さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
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日付
はじまりの四月、成就された八月。_☆
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atsuchan69
自由詩
9*
08-4-5
The_Butler's_in_Love_☆
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atsuchan69
自由詩
10*
07-3-27
スター・サファイア
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atsuchan69
未詩・独白
10*
07-3-25
秘密
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atsuchan69
自由詩
8*
07-3-21
匂い立つ四月
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atsuchan69
自由詩
11*
07-3-17
郭公の見る夢_★
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atsuchan69
自由詩
7*
07-3-14
M子
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atsuchan69
自由詩
10*
07-3-8
かよわき人々
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atsuchan69
自由詩
11*
07-2-13
///ノイズ&CM。_★
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atsuchan69
自由詩
5*
07-1-26
ノーブス・オルド・セクロルム
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atsuchan69
自由詩
9*
07-1-17
ブレイク風/即興詩
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atsuchan69
自由詩
5*
06-10-2
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