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こころが
雨をほしがる
紫陽花のころ、
ぼくらは
ふたり
紫陽花寺を訪ねる
鎌倉は
いつも
かわらぬ佇まいで
うす水色のミストのなかに
ふたりを包み
こころが
カサ ....
たとえば風が、
雲が、海が、樹が、雨が、土が
この国のことばで
いつものように
語れるとするなら
月よ、
あなたは
その深淵で
かれらを
焼き尽くすのか
夢が
からからに干涸らびて
アスファルト道路に
張り付いている
やけに元気な
これは
あのころの
あなたの夢
からからと
渇いた音をたてている
あれは
このごろの
おれ ....