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わたしの棲む場所を流れる川に
水はない
誰かが
橋の上から捨てた言葉を
灰色のさかながついばんでいる
*
夏の暑い日、わたしは
忘れてしまいたい過去の過ちと ....
枝分かれしていく 夜の
長く、しなやかな腕は
わたしを覆いながら それぞれ
しだいにたわんで その先端からやがて
着地し、朝に触れる
不必要なほどに震える あなたの
声と、指先 ....
さよなら、さよなら、
記憶を解き放って
遠ざかる夏の
四角く切り取られた 空
枠からはみだした場所では
かなしみによく似た顔の
ぼくたちが
今も、酸欠になっている
....
放出された 夏の、
取り扱いをあやまった空から
束ねられた雨が落下する
世界はまだ、はっきりとした輪郭を持っていて
ぼくも きみも それを知らない
ウィリー、ウィリー、
なぎ倒さ ....
夜が、二足歩行で
足早に通り過ぎていく音を
淡い錯覚にくるまりながら、聴いていた
抱きしめあう行為は どこか
呼吸と似ていて、ときどき
わたしたちは声を漏らす
ともすれば ....
{引用=
きみがとなりにいて、まつげの
触れるくらいとなりにいて それは
おどろくほど退屈で いとおしい
午後で}
きのう、オジギソウが発芽して
日記にそのことは書かなかっ ....
ぼくがまだ見つけない 明日の
呼吸の波は、かぎりなく無音で
おしよせては、
皮膚のあいだに刻まれた旋律を
からめとりながら
引いていく
奥深い場所で対流する
なまぬるい記憶、ある ....
水を、欲している
のどの ずっと奥のほうで
さかなが泳いでいる
季節が融けはじめていることに
気づいたときには もう
わたしのなかの海は 浄化され
沈殿していた過去があふれ出て ....
{引用= あのひとの記憶がしずむ海は、いつしか防砂林で見えなくなった
越えられない高さに、すこし安心した}
砂が、降って
深く深く沈んで 底まで
皮膚 ....
1.
かみさまはいるよ、
って
教えてくれた人は
もうすぐ死んでゆく人だったけど
それは黙っておいた
だって、あいしてるんだ
2.
きのう、かみさまを見か ....
目がさめると
世界は半透明だった
そうか、ゆうべ
基地をつくったのだ
求めていた体温に
ほどちかいぬるさと
液体でも固体でもない感覚の
その場所で
眠ることは
ひどく ここ ....
ku-miさんの望月 ゆきさんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
水の空席
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望月 ゆ ...
自由詩
49*
08-5-13
かさなりつづける、朝に
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望月 ゆ ...
自由詩
40*
07-11-28
やさしみ
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望月 ゆ ...
自由詩
42*
07-8-27
ウィリー、ウィリー、きみの名は、
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望月 ゆ ...
自由詩
44*
07-7-14
リスク、
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望月 ゆ ...
自由詩
61*
07-7-9
そんなふうにして過ぎていく
-
望月 ゆ ...
自由詩
56*
07-5-25
耳の産声
-
望月 ゆ ...
自由詩
29*
07-4-18
回遊、わたしのなかの、
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望月 ゆ ...
自由詩
58*
07-4-4
不感症の夜に
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望月 ゆ ...
自由詩
63+*
06-5-17
かみさまについて学んだいくつかのこと
-
望月 ゆ ...
自由詩
80+*
06-1-6
寒天の内側
-
望月 ゆ ...
自由詩
12
05-12-3
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